紹介した5種類の楽器を使うため、早速AR Synthを進めていく。最初の画面で「Play in 3D」をクリックし、画面下から使いたい楽器を選べば3D空間の舞台に配置できる。それぞれの楽器が近すぎると演奏しにくいので、ある程度の間隔を取って置こう。
5種類の楽器を全部使っても良いし、同じ楽器を複数置いても良い。間違って置いた楽器は「×」ボタンをクリックすれば消せる。
楽器の配置が決まったら、3D空間内をグルグル見回してみよう。マウスの左クリックで左右と前後の水平移動を、右クリックで水平および垂直方向に視点を変えられる。マウスホイールで拡大と縮小が可能だ。
楽器の3Dモデルは本物をスキャンしたデータを基に作っており、拡大していくと正面や側面、背面の細かい部分までよく見える。これだけでもワクワクするのでいつまでも眺めていられる。
本物の楽器そっくりな3Dモデルだが、AR Synthでは鍵盤やスイッチ、ノブなどは動かせない。操作できるのは楽器手前に表示されたボタンでの再生と停止、左側のサイコロ型ボタンによる音色やリズムパターンの変更、手前のマス目型シーケンサーを使ったメロディやリズムの設定、そして右側のごみ箱ボタンで設定をクリアできる。
これ以外に、楽器ごとに1つだけリアルタイム操作できるコントロールボタンを用意している。例えばMoog Memorymoogはマウス操作で変調の強さを調整でき、Fairlight CMIは仮想的なライトペンで画面に触れて周波数フィルターの特性を変えられる。
少々前置きが長くなってしまったが、いよいよ演奏に入ろう。シーケンサーの各マスに演奏データを書き込むのも良いが、まずは気に入った音やメロディ、リズムが出てくるまでサイコロ型ボタンを押して、手軽に遊ぼう。
3D空間内に置いた楽器を同時に再生開始できるボタンはないので、1台ずつ再生ボタンを押す必要がある。ただし再生位置は自動的に同期するので、協奏も可能だ。
あれこれ触っているうちに、ボタンをクリックしていくだけで格好良いトラックを簡単に演奏できてしまった。うまく利用すれば、音楽制作に活用できるかもしれない。
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