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オラクル、シングルラックでOracle Cloudと同等の機能を備えたハードウェアを開発中

» 2022年10月20日 10時25分 公開
[新野淳一ITmedia]

この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「[速報]オラクル、シングルラックでOracle Cloudと同等の機能を備えたハードウェアを開発中。Oracle CloudWorld 2022」(2022年10月20日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。

 米Oracleはラスベガスで開催中のイベント「Oracle CloudWorld 2022」において、Oracle Cloudと同等の機能を備えたハードウェアをシングルラックのサイズで実現できるよう開発を進めていることを明らかにしました。

 Oracleはすでに、Oracle Cloudと同等の機能をオンプレミスへ持ち込める「OCI Dedicated Region」を2020年から提供しており、22年6月には当初50ラック相当とされていたハードウェア構成を最小で12ラックまで縮小して対応することを発表していました。

 参考:Oracle Cloudのリージョンを社内に持てる「OCI Dedicated Region」、最小12ラック、年間1億3000万円からの対応をオラクルが発表

 今回、同社はこれを1ラックにまで縮小することに取り組んできており、成果が上がりつつあることを明らかにしました。

 「私たちのビジョン、そしてゴールは、パブリッククラウドの全ての機能をシングルラックで可能にすることだ」(Our vision and our goal, is to be able to take everything available on our public cloud and put it into a sigle rack)( Clay Magouyrk氏、クラウドインフラストラクチャ担当エグゼクティブバイスプレジデント)

 Magouyrk氏は、シングルラックでOracle Cloudの機能が実現できるようになると、例えば街ごとにクラウドのリージョンが必要になった場合、エッジとコアの全てで同じサービスを提供する必要が生じた場合など、さまざまな場面に対応できるようになると説明し、これまでになかったクラウドサービスの展開ができるようになるとしました。

 シングルラックで小さなクラウドのリージョンを実現するサービスは、すでにAWSが「AWS Outpost」で提供しており、MicrosoftやGoogleもパートナー企業とともに「Azure HCI Stack」や「Google Distributed Cloud Edge」などで提供しています。Oracleはこの分野でも、先行する3社に追いつくための製品開発を進めていることになります。

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