仮想通貨取引所で世界最大手のBinanceは11月9日、同業の大手取引所FTXの買収で合意した。買収額は非公開で、現在のところ合意に拘束力はない。FTXのサム・バンクマン・フリードCEOと、Binanceのチャンポン・ジャオCEO(通称CZ)が、それぞれTwitterで明らかにした。
ツイートによると、FTXは流動性に課題がありバイナンスに支援を求めていた。両氏は、FTXの取引所トークンFTTをめぐり対立。Binanceは保有するFTTを売却する方針を6日に明らかにし、これにバンクマン・フリード氏は反発していた。結果、FTTの価格は急落し、FTXの状況に不安を覚えた投資家が急速に資金を引き上げたことが、流動性懸念の背景にあると見られる。
FTXは世界各国でサービスを行っているが、買収対象となるのは米国外の事業。国内でも、2022年にLiquidを買収しFTX Japanとして事業を行っている。FTXの米国事業は継続するという。
Binanceは世界最大の仮想通貨取引所。17年に中国で設立されたが、仮想通貨規制の高まりを受け、現在はパリとドバイを主な拠点としている。本社の登記はケイマン諸島だ。FTXは取引量上位の取引所で、CoinMarketCapのランキングによれば、トップのBinance、2位のCoinbaseに続き、FTXが3位となっている。
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