国民生活センターは11月30日、モバイルバッテリーなどで電熱線を発熱させて暖を取る防寒着「電熱ウェア」について、利用時は異常な発熱に注意するよう注意を呼び掛けた。2017年以降、同センターには電熱ウェアに起因する衣服の焼損・やけどの相談が複数寄せられているという。危険性を調査したところ、実際に異常に発熱をするケースが見られたことから注意喚起に至った。
同センターの調査によれば、断線した電熱線が不安定に接触した状態で通電したとき、温度が部分的に200度まで上がるケースがあったという。調査は2022年9月から10月にかけて実施。ベスト型やジャケット型など複数製品について調べた。
調査結果を受け、国民生活センターは電熱ウェアの利用時は製品を丁寧に扱い、異常を感じたらすぐに使用を中止するよう注意喚起。「折りたたまずに保管する」「他の暖房器具の近くなど、高温の環境では使わない」など、説明書や本体の注意表示をよく読んでから使うよう呼び掛けている。
国民生活センターによれば、電熱ウェアに関する相談は17年4月から22年9月までで228件。例えば「電熱ベストを使用していたら首元が焦げて穴が開いた」「パジャマの上に着用したところパジャマが焦げてしまった」などの相談があったという。
電熱ウェアは、ジャケット、ベスト、ブルゾンなどの衣服に電熱線を内蔵させたもの。着脱できる発熱体を衣服のポケットに入れるものもある。いずれも、モバイルバッテリーなどから電気を通し、電熱線で暖める仕組み。ホームセンターやECサイトなどで販売されている。
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