イラスト作成ソフト「CLIP STUDIO PAINT」を販売するセルシスは12月2日、同ソフトに試験的に導入するとしていたAI画像生成機能について、搭載を見送ると発表した。ユーザーからの批判を受け、方針転換したとしている。
セルシスは「今後、このような懸念がある画像生成AIを用いた機能をCLIP STUDIO PAINTに搭載しない」と宣言。ユーザーに対し「皆さまの気持ちに寄り添えなかった」と謝罪した。
同社は11月29日、CLIP STUDIO PAINTにオープンソースの画像生成AI「Stable Diffusion」を活用した「画像生成AIパレット」という機能を試験導入すると発表していた。同機能はソフト上で「sea,moutain,forest,autumn」といったテキストを入力するとそれに合った画像をAIが自動生成するというもの。
発表後、ユーザーなどから「誰かの著作物を利用する機能で、由来が不明なら使いたくない」「画像生成AIはアーティストを苦境に追い込む」「倫理的に問題があるなら使えない」「信用できない機能が搭載されている道具は受け入れられない」「CLIP STUDIO PAINTを使っただけで、画像生成AIで作ったと疑われてしまう」といった声が寄せられたという。
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「クリスタ」の新機能が“神アプデ”と話題 iPhoneやAndroidスマホを片手入力デバイス化Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
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