イスラエルに拠点を持つLiveU社の「easylive.io」は、スポーツ中継などさまざまな用途で利用できるクラウド型ライブ配信サービスだ。11月に開催されたプロフェッショナル向けの放送・映像機器展「Inter BEE 2022」(11月16〜18日、幕張メッセ)の会場で、販売代理を手掛ける伊藤忠ケーブルシステムの担当者に話を聞いた。
通常、PCを使ってYouTubeなどにライブ配信する際、PCに配信ソフトをインストールし、キャプチャーからエンコード、配信先へのストリームまでをPC側で処理することが多い。このため、安定した配信を実現するためには、PCのスペックと安定したインターネット回線が必要となる。
一方でeasylive.ioは、PCのスペックに依存することなく、同時で最大8chのライブソースの取り込みから、キャプチャー、スイッチング、ライブ編集・制作、配信までをクラウド上で実行できるのが特徴。低遅延に優れるSRTのカメラなども接続できる。配信画面のデザインやオーディオミキシングなどもWebブラウザ上で全て編集・設定可能なので、例えばスポーツ配信の場合、事前に用意したスコアボードのデータをリアルタイムに更新するといったこともできるという。
ストリーム先はYouTubeやTwitch、Facebook Liveなど最大30まで配信可能という。有名サービスはプリセットされており、自社サービスへの配信にも対応する。リモートゲスト機能もあり、Easylive.ioで生成するURLをクリックするだけで、ゲスト自身のブラウザからライブ配信に参加できる。
伊藤忠ケーブルシステムの担当者によると、eスポーツを含めた、スポーツ中継などに強みを持つという。専用コンソールと比べると性能は劣るが、機材が少なく済むため、有線/無線LANやモバイルネットワークを使い、例えばスタジアムのブース内から配信するといったことも可能という。
日本で展開してからまだ2年とのことだが、テレビ局のYouTube配信であったり、YouTubeの副音声配信などで使われてはじめているという。また、コロナ禍以降、ジムやフィットネス、料理教室などオンラインレッスンを始める企業からの引き合いも多いようだ。
料金は従量課金で、配信先数と配信時間でコストが変わるため、小規模事業者というよりはチェーン展開をしているような企業での利用が多いとのことだが、伊藤忠ケーブルシステムは、PCに依存しない使いやすい配信システムとしてアピールしていくという。
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