そろそろ今年も終わりだが、2022年も数多くのガジェットが世に生まれてきた。いろいろあれど、Appleなら新しい「MacBook Air」(以下MBA)は注目度が高い一品だったと思う。チップも「Apple M2」になったし、Apple製ノートPCなら現行だと最軽量。デザインも新しくなったので「とりあえず選ぶならこれじゃん」という感じだが、筆者はあえてMacBook Pro(以下MBP)の14インチを選んだ。だいぶ個人的な理由もあるが「2022年に買ったもの」として簡単に振り返りたい。
筆者は長年MacとWindowsを使っているが、ワケあって前職でApple M1を積んだMBPが最後のMacだった。MBP 16も持っていたのだが、Intel Macの価値暴落に耐えられずとっとと手放してしまった。ITmediaに移ってから1年Macが手元になかったのだが、メインPCを「GeForce RTX 3070」を積んだ「OMEN 16」にしてから、「ハイパワーだけどバッテリーが持ってそこそこ軽いノートPC」が欲しくなった。OMEN 16は良いマシンだが、2kg以上のPCを持ち歩く元気はない。
そこに発表されたのが新型MBAである。チップは新しいApple M2。CPUやGPUのアーキテクチャはM1から大きな変更はないものの、メモリがLPDDR5になって帯域幅が増えている。GPUは2コア増え、動画のエンコードを高速化するメディアエンジンも載った。何よりM1の快適さを知っているので、それより速くなるなら何も問題はないし、重さも1.25kgと現行Macでは一番軽い。まさしく「え、今買うならMacBook Airでしょ」である。
ただし、そこを襲ったのが歴史的な円安だ。本国ではM1 MBAより値下げされているはずなのに日本では大幅値上げ。M1モデルなら16万円台で買えたメモリ16GB、SSD512GBのモデルが23万6800円である。熱狂的Appleファンなら問答無用で買うのだろうが、自分は一気に買う気が失せた。代わりに浮かんだのが、新型Airの半年前に登場した、Proの14インチモデルだ。
Appleは、新製品の発売から大体3〜4カ月で「整備済製品」が出回り始める。返品や注文キャンセルでAppleに戻ってきた個体を再検品したリファービッシュ品で、そこそこ安い上に新品と同じ1年保証が付く。新Air発表時に既存のMacも価格改定されており、Pro 14も吊るし(店頭でも売っている標準構成)の下位モデルでも4万円弱アップの27万4800円に値上げされていた。しかし、すでに流通していた整備品は23万6800円(現在は22万4800円!)と元値と同じだったのだ。一応、整備品も値上げしていたのだが、差額は2万円だけだった。
MBP 14の重さは1.6kgと、M2 MBAより350gほど重い。実機を比べると確かにMBP 14の方が重いのだが、意外と気にならない。むしろ、MBAにはないSDカードスロットやHDMIポート、ミニLEDを使った「Liquid Retina XDRディスプレイ」に惹かれた。カメラが趣味な人間からするとレギュラーサイズのSDカードスロットがあるマシンは神機である。MacはMBPのRetinaシリーズが終わってから数年なかったし、Windowsでも最近はmicroSDスロットのみというケースが多い。基板の専有面積を食うので仕方ないがちょっとさみしい。
MBP 14の吊るし下位モデルは、メモリ16GB、SSD 512GB。整備品とはいえ、奇しくもMBAのスペックを同じようにカスタムすると同一価格になる。多少重くても性能や採用しているパーツ群、拡張性などを鑑みてMBP 14を選んだ。本当はメモリ32GB、SSDも1TB以上が欲しかったのだが、ここばかしは値上げ前に買わなかった自分が悪い。
支払いは、楽天市場のセールなどで買い足していたApple Gift Cardを使った。楽天リーベイツも組み合わせたので実質20万円ほどで買えている。年末年始はApple Gift Cardをチャージすると10%還元するキャンペーンなどもあるので、Apple製品を買うならこういう施策を上手く使うとお得に買える。
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