MBP 14を選んだ理由としてもう1つあるのは、Apple M2 Proがどういうものになるのか薄っすら見えてきたからだ。結論としては「M2 Proまで待たなくともM1 Proで十分戦えそうだから」である。最近のApple Siliconの性能向上はゆるやかだ。
M2 Pro/Maxを搭載したMBPのウワサはちょくちょく登場している。M1→M2のアップデートを見るに、M2 ProはM1 Proをベースに強化したものと考えられる。完全な予想だが、プロセスルールを新しい3nmに置き換え、消費電力を抑えつつ、それで得られるマージンでCPUとGPUのコア数を若干増やす+クロックも若干引き上げる……あたりだろうか。
性能向上に直結するアップデートが実装されるとしたらアーキテクチャの刷新かメモリ周りの強化だろう。もし出てきたばかりのLPDDR5Xを採用するなら、メモリ帯域はより広くなる。Apple M1→M2でCPU性能が向上しているが、クロックアップとメモリ帯域の拡大が性能向上につながっていると考えられ、同様の効果が得られるだろう。一方で、A15 Bionic→A16 Bionicのように、CPU/GPUのコア数が同一だとメモリ帯域を50%拡大しても、大して性能向上しない例もある。
こうした事情を鑑みてもM1 Proの性能は十分なもので、8KやRAW動画の編集、超ヘビーなレンダリング作業をしない限りは現行のMBP 14で不満が出ることはないだろう。それに、若干落ち着いたとはいえまだ円安には変わりなく、急激な円高に進まない限り、新しいMacBook Proは悪い意味で驚きのプライスを披露される可能性が高い。当面はMBP 14に頑張ってもらうことになりそうだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR