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半日でTwitter Blue機能を使わなくなった4つの理由

» 2023年01月17日 18時30分 公開
[谷井将人ITmedia]

 Twitterの有料サブスクリプションサービス「Twitter Blue」が日本でリリースされて1週間。筆者も初日に登録したのだが、すでに「これはあんまり必要ないかな……」と思っている。それはなぜか。説明しよう。

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 Twitter Blueは月額980円(iOS版は1380円)のサブスクリプションサービス。一般ユーザーには提供されない機能が使える。どんな機能があるかは、リリース当日のレビュー記事で紹介したが、そこでも筆者は「個人としては『悪くないが、絶対に欲しいという感じでもない』くらいの機能」と評価していた。

フォロワーの話題、とっくに知っている

 Twitter Blueには、フォロワーやフォロワーのフォロワーの間で話題になっている記事をまとめるページ「話題の記事」がある。

 Twitterが悪いわけではないが、ほぼ常にTwitterを見ている筆者としては、まとめられるまでもなく知っている情報しかないページになっている。月980円を出すほどTwitterを使い込んでいるユーザーがどのくらいこの機能を必要としているのか疑問だ。

 むしろ、フォロワー以外の間で話題の記事が見たい。それならトレンドやおすすめ機能でいい。

ツイート編集機能、編集するほどの投稿はしていない

 Twitter Blueでは投稿済みツイートを5回まで修正できる。修正したくなることはまれにあるが、Twitterではつぶやいているだけなわけで、「別に多少の誤字があってもいいか」と思って放置していることも多いだろう。誤字も含めてTwitterの楽しみという部分もある。

photo 編集履歴はだれでも閲覧可能

 企業の広報アカウントやインフルエンサーなら、間違った情報を載せてしまい、訂正を加えたものの元のツイートの方が拡散され続けてしまう問題──を回避できる。ただし、修正できるのは投稿から30分。短時間で気付けるなら再ツイートしたほうがよさそうだ。

 投稿ミスを防ぐ機能としては「ツイートの取り消し」もある。これは投稿ボタンを押してから実際に投稿されるまでに“クールタイム”が設けられ、その時間で本当に投稿するかどうかを判断できるというもの。

 不用意な発言をしがちだという自覚がある人でもなければ、使うことも特にはなさそうだ。実際使ってみても、ツイートにラグが発生してちょっとストレスなだけだった。

 逆に、企業の広報アカウントであれば、投稿した直後に限って誤字が見つかる問題を回避できるかもしれない。

広告半減、TweetDeckでいいのでは?

 まだ提供が始まっていないが、Twitter Blueではタイムラインに表示される広告を半分に減らせる。「月額980円払っても広告ゼロにはならないのか」というツッコミがあるが、公式クライアント「TweetDeck」を使えば、無料で広告ゼロのTwitterを楽しめる。

 TweetDeckは公式のスマートフォン用UIやアプリがないため、スマートフォンでTwitterを使っている人にとっては選択肢にもならないかもしれない。筆者は常日頃、TweetDeckを使っているのだが、広告はなく、タイムラインは時系列順になっている。とても快適だ。逆にユーザーに都合がよすぎて「Twitter社はどんなメリットがあってこのクライアントを提供しているのか……」と思っている。

photo TweetDeckはカラムを追加してさまざまな情報を一気に見られる

青い認証バッジ、一瞬うれしいが欲しかったものとは違う

 Twitter Blueに登録してしばらくすると、アカウント名のところに青色の認証バッジが表示される。以前は“有名人の証”のようなもので、付いていることが一種のステータスになっていたが、今はTwitter Blue登録者であるという事実の陳列以上の意味は特にない。

 取得した瞬間は少しうれしいのだが「私が欲しかったものは本当にこれなのか?」という気分になる。個人的には1回取得すれば満足だ。アカウント名を変更するとしばらくの間は認証バッジも表示されなくなるが、それも気にならないくらい意味を感じない。

あると便利だが、なくても困らない機能

 これらの他、フルHD動画が投稿できる、ブックマークをフォルダで整理できる、スレッドを電子書籍風に閲覧できる、アプリのアイコンを変更できるといった機能もある。使えば便利だが、使えなくても不満はない。以上の全てを含めて月980円の価値を感じるかどうかだ。

 しかし、見てきた通り、企業広報など情報の正確さを求められる人にとっては使える機能もあった。980円ならプラットフォーム利用料と考えても高くない。青バッジがあることで、多少ブランド力のアピールになるかもしれない。

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