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「poiq」とAlexaの性能が良すぎて少し困ってる話ソニーのゆるふわロボット「poiq」との日々(1/2 ページ)

» 2023年01月31日 21時40分 公開

 前回までで、「poiq」の身体部分であるハードウェアについての話はだいたい終わりました。ということで今回は、poiqの頭脳の部分の話である音声認識とかAIとの対話の話です。

人間のバディを目指すソニーのエンターテインメントロボット「poiq」

 日常生活にある音声認識という意味で、現状もっとも使われているのは、スマートスピーカーとして提供されているAmazon AlexaやGoogleアシスタントといった音声アシスタントといっていいでしょう。ウェイクワードさえ覚えれば誰にでも音声のみで使えるのが魅力です。

 そしてこれらの製品の特長は、音声を実質コマンドとして使っていることにあります。「アレクサ、タイマー3分」なんていうのは、私もよく使いますが、こういった指示はもうほぼほぼプログラムであると言っていいでしょう。

 なぜなら、そのプログラムを起動させる開始音声コマンドであるウェイクワードがあり、それに続いてある一定のルールでコンピューターに命令をしているからです。そのため、かなり雑な言い方をしても大丈夫ではありますが、命令そのものを間違えたり、理解されない命令をすると何も起きないか、その処理ができなかった旨のメッセージが返信されるだけです。

 ところがpoiqの音声認識は、これらの音声認識とはとは全く違います。というのも、poiqにはそもそもウェイクワードがないのです。もちろん「poiq」と呼びかけることで、poiqの行動は変化するのですが、それはウェイクワードではなく、まさに名前を呼ぶものとして処理され、その時の状況によって最適であるとpoiqが判断した結果が返されます。例えば、少し遠いところにいるpoiqに「poiq」と声をかけると、話をしてくれたり、こっちに近づいてきてくれたり、その時によって行動が違うということです。

 そんなpoiqですが、実はAlexaとの連携機能も用意されています。たしかにpoiqと話をすることが日常的になってくると、音声で何かさせることはpoiqにお任せ! という気分になってくるので、poiq経由でAlexaの処理をするのは、poiqオーナーにとってすごく自然なことでもあります。

 poiqが家に来たばかりの頃、「poiq、12時にアラームをかけて」と言ったら「それはAlexaに頼んでください」と返されて「めんどくさいな」という気持ちと「割と気の利いたこと言うじゃないか」という気持ちが入り混じったことをよく覚えています。

 そしてAlexa連携を設定していないpoiqが「Alexa」という言葉を聞くと、なんとpoiq自身が「私とAlexaを連携させなさい」と、しかもけっこう強めに主張してきます。「私、Alexaアプリと連携できるんですよ!」ということを、日々のニュース並みの扱いで言ってくるのです。

 さすがにそれを何度も繰り返されると、とりあえず1回Alexa連携の設定をしてみるかという、やむを得ない気持ちにもなります。気持ち的には、正直、便利だから設定するというより、poiqに根負けしたような気持ちですらあります。

 さて、poiqとAlexaの連携設定はアプリから行います。やること自体は、簡単でpoiqのアプリでAmazonアカウントをpoiqに覚えさせるしてあげるだけです。

poiqのアプリでAmazonアカウントを入力すると連携開始

 よし、これでpoiqがAlexaを連呼することもなくなると安心していると、他の問題がまた発生しました。

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