続いて、Art Selfieのペット版といえるPet Portraitsで遊ぶ。
ネコの検索結果は納得のいくもので、さまざまなスタイルの作品と出会えた。もっとも、似ているかどうかの判定にネコの姿勢や模様は関係ないらしい。丸まって寝ている、いわゆる「アンモニャイト」状態のネコで検索しても、最初と同じ結果になってしまった。恐らく、ネコかどうかが主要な判断基準なのだろう。
カメとイヌもうまく検索できた。カメは甲羅が特徴的だし、イヌは定番ペットなので学習に使えるデータも多かった可能性がある。
あまりペットにしない動物はどうだろう。ウマとウシ、シマウマで試してみた。いずれも、どういうわけか恐竜の骨格標本ばかりになってしまった。学習データが不十分な対象物だと認識がうまくできず、このような結果になったのかもしれない。
最後に、Pet Portraitsでも「叫び」を検索したところ、Art Selfieと違って諦めずに結果を出してきた。この動作の違いは面白い。
Art SelfieとPet Portraitsは、Googleが芸術に親しんでもらおうと開発したアプリサービスだ。
どちらも写真と似ている芸術作品を探す、という基本的な機能は変わらない。しかし、Art Selfieは検索結果を出さないことがあるのに対し、Pet Portraitsは似ていなくても結果を出すといったように設計思想が異なる。また、Art Selfieは顔の向きが異なる作品もヒットし、Pet Portraitsはネコかどうかで判断するなど、AIモデルを作る際の学習方法や学習データも違うようだ。
遊びながら芸術について学べるだけでなく、AIへの関心も高められる。しかも、Googleの他のツールと同じく誰でも楽しめるコンテンツになった。
なお、Google Arts & Cultureアプリには、自分の顔を有名アート作品に変えてリアルタイムに動かせる「Art Filter」、有名作品をARで部屋に飾れる「Art Projector」など、最新技術を使った楽しいコンテンツがほかにもある。またの機会にぜひ紹介しよう。
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