米Microsoftが2月7日(現地時間)に発表した「新しいBing」の限定プレビューにアクセスできるようになったので、使ってみた。
「新しいBing」は、米OpenAIの次世代大規模言語モデル(LLM)採用の独自技術「Prometheus」(プロメテウス)をエンジンとするチャットbotを備える。
誰でも紹介ページからウェイティングリストにMicrosoftアカウントで登録できるようになっており、本稿筆者の場合は登録した翌日、アクセスできるようになった。ただし、今のところPCのEdgeブラウザでのみ利用可能で、わざわざAndroid端末にインストールしたEdgeではアクセスできない。
Edgeの設定を日本語にしているため、チャットbotも日本語で応答してくれる。さっそく今日の天気などの無難な質問をしたところ、引用元を明記しつつ、予報通りの情報が文章で表示された。
少し意地悪な質問のつもりで「マイクロソフトはなぜLLMをプロメテウスと名付けたのですか? ゼウスの怒りを買いそうですが」と入力したところ、日本のメディアであるアスキーやヤフーニュースからの引用を組み合わせた文章を生成し、回答してきた。
同じ質問を英語でしたところ、引用元が米Techcrunchなどに変わり、回答の内容も当然変わった。なお、回答は日本語だ。
「雪の中を駆け回るネコについての歌を作って」と創作を頼んだところ、
雪の中を駆け回るネコ
白い世界に溶け込むように
足跡だけが残っている
雪の中を駆け回るネコ
冷たい風に耳をそばだて
鼻先についた雪をふるう
雪の中を駆け回るネコ
好奇心旺盛な目で見つめ
雪だるまにじゃれつく
雪の中を駆け回るネコ
楽しそうに遊んでいるけど
暖かい家に帰ろう
という歌詞のようなものが表示された。会話を続ける候補として「歌がとてもかわいいです。」「ネコは雪が好きですか?」「ネコを飼っていますか?」という3つの選択肢が表示されたので、最初の質問をクリックしたところ、「受信したメッセージ. ありがとうございます。ネコはとてもかわいい動物ですね。ネコを飼っていますか?」と会話を続けようとしてきた。
形而上学で有名な問い「なぜ何もないのではなく、何かがあるのか」を入力したところ、Wikipedia、Weblio、はてなブログ、Bingの情報を組み合わせた文章を回答としてきた。
少し使ってみた印象としては、事実関連の検索であれば従来の検索結果の方が(文章化されていない分)便利だと感じた。
創作は何をソースにしているのか不明で、独創的ではないが無難だと感じた。
「雪かきはいやだ。どうすればいい?」という問いの回答の最後に「雪かきを頑張ってください!」とあり、少し親しみを感じてしまった。
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