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東京の南2000kmの海底“は”ゴジラ、海上保安庁が発表 大きさは東京都の約3倍

» 2023年02月16日 11時45分 公開
[ITmedia]

 海上保安庁は2月14日、世界の海底地形名を標準化するための国際会議で、日本が提案した「ゴジラメガムリオン関連地形名」14件が承認されたと発表した。大きさは東京都の面積の約3倍という。

「ゴジラメガムリオン関連地形名」14件 © 東宝・東宝映画

 ゴジラメガムリオン地形区は、東京から約2000km南のフィリピン海プレート上にある凹凸の激しい海底地形。中でも特徴的な地形はゴジラの身体に見立て「西アーム海膨」(腕)、「東レグ海嶺」(脚)、「北テール海膨」(尾)など部位の名称をつけた。

 メガムリオンとは大規模な正断層に伴い、海底面にマントル物質などが露出したドーム状の地形で表面に畝状の構造を持つ。ゴジラメガムリオンは現在見つかっている中でも「地球最大」サイズで、その大きさから東宝映画の怪獣「ゴジラ」の名前をつけた。メガムリオン地形区に名称が登録されたのは初。

 日本が2001年に実施した大陸棚画定調査の際に同地形を発見した。その後、国際水路機関(IHO)とユネスコ政府間海洋学委員会(IOC)が共同で設置する「海底地形名小委員会」(SCUFN)に名称を提案、13日に発表された審議結果で認められた。

 これらの海底地形名はIHO/IOC海底地形名集に掲載され、世界中に周知される。今後は地図や海図、論文などにも使われる見通し。

「ゴジラメガムリオン関連地形名」の場所。グアムと沖ノ鳥島の中間あたり
メガムリオンは地殻の下のマントルが海底面に露出して形成される

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