国民生活センターは3月15日、ご飯の糖質を低減できるとうたった、いわゆる「糖質カット炊飯器」を実際にテストした結果を発表した。含まれる糖質(デンプン)の総量は「通常の炊飯の場合と大きな差はみられなかった」という。
糖質カット炊飯器の多くは、炊飯の途中で米をすすぐごとで二重底の内釜の穴から糖質が溶け出した水が出るという仕組み。しかし市販の6製品をテストしたところ、同量の米を通常のマイコン炊飯器で炊いた場合に比べて水分が1〜2割多い炊き上がりになったものの、含まれる糖質の総量に大きな差はみられなかった。
水で重量が増えたぶん同じ重量あたりの糖質の割合は低くなるが、4つの製品は商品サイトなどに記載していた「糖質を最大約3分の1カット」といった文言を満たさないと考えられるという。これらは「景品表示法上、問題となるおそれがある」。
国民生活センターには2017年以降、糖質カット炊飯器に関する相談が250件寄せられていた。今後はテスト結果をもとに事業者に対し改善を、行政には事業者への指導を要望していく。
【追記:2023年3月16日20時42分更新 ※初掲載時、6製品全てが景品表示法上問題となると読める記述になっておりましたが実際は4製品です。その旨を追記しました。お詫びして訂正いたします】
【追記:2023年3月18日11時40分更新 ※製品によって構造が異なるため例に「多くは」と追記しました】
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