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電気代1万円まで無料の「タダ電」は商売になるのか? 運営会社に聞いた(2/3 ページ)

» 2023年05月30日 18時22分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

──毎月1万円まで無料にできる仕組みを教えてください

エスエナジー:「タダ電」は加入者様が利用するアプリ内での広告配信や、電気を1万円以上利用される方への電気の小売り事業を主な事業として展開を予定しており、そこで得た収益を無償で利用者様へ還元させて頂く予定です。

──アプリ内での広告配信では、利用者に対して広告を見る回数や時間などを指定することはありますか?

エスエナジー:広告を見る回数や時間などを指定することはございません。

専用アプリ「タダ電」はiOS版のみ配信中

──よくいわれる標準的な家庭(30A、月間260kWh使用)では、電気代はいくらになりますか。総額と内訳を教えてください

エスエナジー:300kWh以上で大手電気会社(東京電力)と同じくらいになる想定です。

エスエナジーが想定する利用者層と料金(出典はエスエナジー、表組みは編集部)

──いただいた情報を見る限り、電気をたくさん使ったユーザーの料金で、値引き分をカバーしつつ利益も出す形を目指していると思うのですが、この解釈は正しいでしょうか?

エスエナジー:はい。補足になりますが、合わせて、加入者様が利用するアプリ内での広告配信も展開していく予定です。

──「電気をたくさん使う家族世帯」が多く加入してくれないとビジネスとして成り立たないように思えます。逆に、あまり電気を使わない一人暮らしの人が「お得だから」と殺到したら苦しくなるのではないでしょうか?

エスエナジー:ご理解いただいております通り、全てのユーザーの方が弊社にとってマイナスとなるユーザーの方になる場合、ビジネスとしては成立いたしません。しかし、弊社(エスエナジー)には電力会社の運営実績のあるメンバーもおり、経験上、全てのユーザーの方が結果的に弊社にとってマイナスとなるユーザーにはならないと試算し事業は作らせて頂いております。なお、スタートのタイミングではある程度の人数制限をさせていただきつつ、リスクはコントロールできたらとも考えております。

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