音楽作家の団体でつくるFCA(音楽作家団体連合)は6月15日、AIによる著作物利用についての見解を発表した。国に対して早急に生成AIに関する議論の場を設け、創作者をステークホルダー(利害関係者)として協議に参加させることを求めている。
FCAは生成AIの開発が進む中で創作者の権利の保障に関する議論はなおざりになっていて、「生成AIの学習の過程において著作物が無断・無秩序に利用されることで創作者が不利益を被るおそれがある」と指摘する。
その上で国に対し、「現行著作権法における権利制限規定を見直し、創作者の権利を阻害することなくAI技術の発展と調和を図る」「G7デジタル・技術閣僚宣言に基づき早急に生成AIに関する議論の場を設け、創作者をステークホルダー(利害関係者)の一員として協議に参加させる」ことを求めた。FCAは、美術や映像、まんがなど各分野の創作者と協力して問題の解消に取り組むという。
FCAは、全日本音楽著作家協会や日本詩人連盟など13の団体で構成する日本唯一の音楽作家団体連合。1986年に設立し、現在までにのべ3000人以上の音楽作家が所属している。
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