子供の“ゲーム欲”は計り知れないものがある。友達とのコミュニケーションにもなるため、ある程度は許容したいが、かといってそれで勉強がおろそかになるのも考え物……。そういうときに便利なのが「遊びたいという圧倒的モチベーションを勉強の理由にする」という作戦だ。
ネットを見ているとたまに、「子供がゲーム『Minecraft』で友達とマルチプレイしたいというから、サーバ管理を学ばせてみた」というエンジニアの子育てエピソードを見かける。Minecraftでマルチプレイするには専用サーバを立てる必要があるのだが、これを子供自身に運用させてみてITやビジネスのキホンを体験してもらおうというアイデアだ。
実際、Minecraftでサーバ管理を学ぶのは可能なのか。本連載ではレンタルサーバサービス「ConoHa for GAME」を使って実際にMinecraftサーバを建てながら、GMOインターネットグループの松本佑樹さん(ConoHa事業部)にサーバ管理の仕事とコツについて教えてもらう。
Minecraftは何でもできるゲームだ。スタートするとすぐに地球の表面積の約7倍に及ぶ世界に放り投げられる。あとは何をしてもいい。洞窟で鉱物を掘削(mine)するもよし、森を切り開いて建物を建てる(craft)もよし、近場のダンジョンを攻めるもよし、動植物を育てるもよし……。
マルチプレイで誰かと一緒に作品を作ったり、モンスターを討伐したりもできるが、このマルチプレイを始めるのが難しい。自動で他プレイヤーとマッチングする機能も、ワンクリックで友達を招待してフレンドで遊ぶ機能もない。
専用サーバを設置し、運用管理する必要がある。これらを子供にさせてみると、サーバ管理者を実際に体験できるわけだ。さすがに小学生の子供にサーバ管理者の英才教育を施すのは分野が細かいように見えるかもしれない。
しかし、サーバ管理者の仕事は「サーバを止めないこと」だ。それはサービスの継続性や情報セキュリティの考え方に直結する。IT業界に限らずビジネスの基本的な考え方の一つといえるだろう。
子供にとっての目標は「友達と(快適に)遊びたい」だ。これを実現するために、サーバスペックを適切に設定し、知らない人が侵入してこないようなセキュリティ、いたずらをされないための権限管理、適度な更新作業をする──その中でサービスの継続性とサーバ管理の重要性を体験できるのだ。
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