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「ドコモ解約騒ぎ」にはならなかったけど…… 批判集めた「irumo」「eximo」は何が良くなかったのか(1/3 ページ)

» 2023年06月28日 12時00分 公開
[房野麻子ITmedia]

 ドコモが6月20日に発表した新料金プラン「eximo(エクシモ)」「irumo(イルモ)」に対して賛否両論が巻き起こっている。現状は批判の方が多い印象だ。

「eximo」「irumo」にahamoを加え、3つの料金プランとして提供する

名称からプランのレベルが分からない

 まずは、その名称からプランの内容が予想しにくいという意見が多い。従来の「ギガホ プレミア」はデータ無制限の上位プラン、「ギガライト」は低容量のライトプランということが簡単に予想できる名称だが、eximo、irumoではどんなプランか予想が難しい。

 名称の最後を「モ」にして「ドコ“モ”モらしさを出した」という説明があったが、評判の良い「ahamo」に寄せ、eximo、irumo、ahamoと統一感を出したかったのだろう。狙いは理解できるが、似ているせいで読み方をしっかり覚えるまで混乱しそうだ。

 なお、eximoは簡単に言ってしまえば5Gギガホ プレミアと5Gギガライトを合体させて3段階制にしたもので、料金も変わらない。1カ月に1GBも使わないなら、5Gギガライトからirumoにした方が安くなるかもしれないが、5Gギガホ プレミアからeximoに変えるメリットはほとんどない。

 irumoは、NTTレゾナント(7月にドコモが吸収合併)が提供している「OCN モバイル ONE」の料金プランがベースと考えられる。ahamoの料金には変更がない。

低価格に見えて実は値上がりしている「irumo」

 問題はirumoだ。これまでのドコモに足りなかった低容量から中容量、0.5GB/3GB/6GB/9GBから選べるので、irumoを検討する人はそれなりに多いだろう。ただ、OCN モバイル ONEの料金と比べると値上がりしている。OCN モバイル ONEは、固定回線とのセット割や「dカードお支払割」がなくてもirumoレベルの料金だ。

irumoの料金。各種割引を使わないと割高のプランになってしまっている
OCN モバイル ONEの料金。割引施策がなくとも低価格で使える

 irumoはMVNOではなくて「ドコモの料金プラン」なので、リアルショップのサポート分が含まれて高くなったと考えれば不自然ではない。ドコモユーザーになれば家族グループに組み込まれ、セット割が適用されるケースは多いだろう。dカードで料金を支払っている人も多いはずだ。だから、割引適用後の料金になるirumoユーザーが多いかもしれないが、2つの割引を適用した料金でも、6GBと9GB(OCN モバイル ONEでは10GB)の料金は数百円だがirumoにすると上がる。

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