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» 2023年06月29日 12時43分 公開

PayPayは「汗をかかずにもうかるシステム」か? コード決済の手数料がTwitterで物議に(1/2 ページ)

ある店舗が掲載したと思われるポップを撮影したツイートが話題になっている。「PayPayの2022年度決算取扱高が10兆円と聞いて(PayPayの取り扱いを)やめました」などと記載があり、決済システムの手数料について議論が巻き起こっている。

[松浦立樹ITmedia]

 コード決済サービス「PayPay」の手数料を巡るツイートが話題になっている。ある店舗が掲載したと思われるポップを撮影したツイートで「PayPayの2022年度決算取扱高が10兆円と聞いて(PayPayの取り扱いを)やめました」などと記載。この画像を巡って、決済システムの手数料について議論が巻き起こっている。

 ツイートのポップではPayPayの取り扱いをやめる理由として「店舗側はPayPay側へ手数料として2%を支払う」ことを挙げており「『汗をかかずにもうかるシステム』への小さな抵抗」などと説明している。

コード決済の手数料がTwitterで物議に

 これを見たTwitterユーザーからは「格安競争を強いられる時代に2%の手数料が取られるのは痛い」「ウチも手数料の負担が厳しいのでやめました」など店舗経営をするユーザーを中心に、手数料が負担になっている実情に同調する声が挙がっている。

 コード決済の手数料を巡っては、創業から40年以上たつ飲食店「ボンディ神田小川町店」もQRコード決済の取り扱いをやめると発表して話題になった。同店は「利用が増えるにつれ、毎月支払う手数料がすごい金額になるため」とやめる理由を説明。システムの決済手数料負担が店舗経営を圧迫し始めるケースは少なくないようだ。

赤字続くPayPay 25年度までの黒字化目指す

 一方、「『汗をかかずにもうかるシステム』を構築するために死ぬほど汗をかいた人がいる」「PayPayだって、こういうシステム作って普及させてという企業努力をしている」など、ポップの表現には疑問を呈する声も挙がっている。

 Zホールディングス(ZHD)の22年度通期決算資料によると、同年のPayPay取扱高はPayPayカードとの連結分を含めると10.2兆円(単体7.9兆円)で、ツイートの内容通りとなっている。PayPay事業の売上高は1676億円で前年から64.0%増加している一方、最終損失は119億円の赤字だ。

PayPay取扱高(PayPayカードとの連結分を含む)は10.2兆円
最終損失は119億円の赤字に

 PayPayは2018年のサービス開始時から赤字が続いており、いまだ収益化には至っていない。にもかかわらず、22年度の「PayPayポイント」の年間発行額は6000億ポイントを突破。赤字を垂れ流し続けながらもキャンペーンを相次いで打ち、4月時点の登録ユーザー数は5700万人、累計登録箇所数は410万カ所超、利用可能箇所数は235万カ所超に至っている。

PayPayポイントの年間発行額は22年度に6000億ポイントを突破
4月時点の登録ユーザー数は5700万人、決済回数は約4.6億回/月に

 つまり、PayPayの現状は「汗をかかずにもうかるシステム」ではない。赤字を出し続けながらも、営業努力でユーザーを集め続け今に至っているわけだ。そのおかげか赤字幅は年々縮小し、登録ユーザー数や加盟店数なども右肩上がり状態で、“もうかるシステム”へと歩みを進めている。ZHDの親会社であるソフトバンクは5月に発表した決算資料にて「25年度までにPayPayを含めた金融事業の黒字化を目指す」と表明した

ソフトバンクは25年度までに金融事業の黒字化を目指すと表明
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