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「子どもにChatGPT使ってほしい」過半数 ベネッセが小学生の保護者に調査

» 2023年07月13日 11時29分 公開
[ITmedia]

 子どもがChatGPTを使うことについて、保護者はどう感じているか──ベネッセコーポレーションは7月13日、小学3〜6年生の保護者を対象にした調査結果を発表した。「積極的に使ってみてほしい」「少し使ってみてほしい」という回答は全体の56%。過半数がChatGPTなどチャットAIの利用に肯定的だった。

photo 子どもがChatGPTを使うことに対する保護者の意見

 積極的に使ってみてほしいと答えたのは全体の12%、少し使ってみてほしいと答えたのは44%。逆に「あまり使ってほしくない」と答えたのは24%、「全く使ってほしくない」と答えたのは6%だった。「分からない」も14%いた。

 子どもにChatGPTを使ってみてほしいと答えた人にその理由を聞いたところ、最も多かったのは「新しい技術の活用力を養う良い機会になりそうだから」(34%)といった回答だった。2番目は「子どもが新しい興味に出会えそうだから」(25%)、3番目は「自分で考える力が伸びそうだから」(14%)で、4番目に「情報の正誤の判断力がつきそうだから」「子どもの興味や関心が深まりそうだから」「書いて表現する力が伸びそうだから(9%)が並んだ。

photo ChatGPTを使ってみてほしい理由

 どんなときに使ってほしいか複数回答で聞いたところ、最も多いのは「好きなことについて調べるとき」(58.5%)。2番目に多いのは「学習での疑問解決」(39.5%)、3番目は「調べ学習(自由研究など)での情報収集」(38.8%)だった。

photo どんなときにChatGPTを使ってほしいか

 逆に使ってほしくない人に理由を聞いたところ、「自分で考えなくなりそうだから」といった回答が全体の51%を占めた。2番目には「自分で書いて表現することをしなくなりそうだから」と「情報の正誤の判断がつかなそうだから」(21%)が並んだ。4番目は「子どもにとって不適切な内容に出会ってしまいそうだから」(6%)、5番目は「新しい技術で不安だから」(1%)だった。

photo ChatGPTを使ってほしくない理由

 ChatGPTなどを知っているか子どもにも聞いたところ、52%が「知らない」と回答。「知っている」と答えたのは20%だった。28%は「聞いたことはあるがどんなものか分からない」という答えた。

photo 子どもに聞いたChatGPTの認知度

 このうち、ChatGPTを知っていると答えた子どもに利用経験の有無を聞いたところ、31%が「全く使ったことがない」と答えた。「よく使っている」と答えたのは19%。「時々使っている」は22%、「試しに使ってみたことがある」は28%だった。

photo 子どもに聞いたChatGPTの利用経験

 ただし、ChatGPTなど利用する意欲自体は高いようだ。ChatGPTを知っていると答えた子どもに、今後どのくらい使ってみたいか聞いたところ、25%が「たくさん使いたい」、61%が「少し使ってみたい」と答えた。「あまり使いたくない」と答えたのは6%、「全く使いたくない」と答えたのは3%だった。「分からない」も5%いた。

photo 子どもに聞いたChatGPTの利用意欲

 調査は6月22日から23日にかけて実施。小学3〜6年生の子どもとその保護者1032組にネットでアンケートを取った。なお、ChatGPTを提供する米OpenAIはサービスに年齢制限を設けており、13歳以上でないと利用できないが、ベネッセは「利用状況や利用意向の実態を把握する目的で調査した」としている。

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