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「エンジニャー」「ミャーケティング」「デザイニャー」 職種がネコなITスタートアップ、いったい何者?

» 2023年08月04日 09時30分 公開
[吉川大貴ITmedia]

 「エンジニャー」「ミャーケティング」「デザイニャー」──突然にゃーにゃー何事かと思うかもしれない。実はこの文言、全部ある企業の求人情報などに載っている職種の表記だ。嘘じゃない。本当に「機械学習エンジニャー募集!」と書いてある。

photo 本当に書いてある(画像はRABO求人ページから引用)

 この求人を掲載しているのは、東京都渋谷区のITスタートアップ・RABO。IoT機能を持つ首輪でネコの活動を監視できるサービス「Catlog」などを提供しており、8月までに累計21億7000万円を調達している。ネコに関連するサービスを提供しているから、“ネコ推し”な求人を掲載しているわけだ。

 同社のネコへの本気度は半端じゃない。語尾をネコにするだけでは飽き足らず、求人の中身もネコの話題がいっぱいだ。福利厚生には「猫様と働けます」「ちゅーる食べ放題(猫様向け)」「ペットの忌引き」の文言。社員の中には「エンジニャー」「ミャーケティング」「デザイニャー」といった表記を、そのままイベントに登壇する際などの肩書きに使う人もいるという。

photo RABOの福利厚生(画像はRABO求人ページから引用)

 同社によれば、求人をネコ推しにしているのは「“猫様専用”と振り切った事業及びプロダクトであることを強調し、そのエッジの角度に興味を持つ優秀な人を採用するため」(『猫様』は原文ママ)という。

 「優秀な人は、必ずどこかフォーカスした強みや一種の執念を持っている。もちろん、“猫様”と暮らしている方や猫様が好きな方は、きっと事業への理解・共感をしやすいだろうというのもある。逆に猫様と暮らしていなくても、当社の事業やプロダクト、提供している価値などどこかにピンと来て応募してもらうことも多い。あとは、こうした『真顔で変なことを言う』という、猫様のような雰囲気にピンと来る人は、カルチャーフィットしやすいというのもある」(同社)

 とはいえ、求人・転職というのは、企業にとっても人材にとっても重要なものだ。あまりくだけたものにしすぎると、逆に欲しい人材・優秀な人材に“引かれてしまう”かもしれない。しかしRABOにおいては、欲しい人材を集めるのにきちんと役立っているという。

 「ありがたいことに、非常に多くの反応をもらっている。最近では、元々お客様だった人が、当社のリクルートページを更新し続け『ついに自分の応募できる職種が出た!』と応募してくれたこともあった。ただし、採用においては単に『猫が好き』『猫を飼っているから』というだけではなく、当社の事業やプロダクトに対し、それぞれの切り口で明確に共感する軸やロジックがあるか、という点を大事にしている」(同社)

photo RABOの基本理念(同社公式サイトから引用)

 ちなみに、RABOの企業公式サイトからはネコへのさらなる想いがうかがえる。基本理念は「すべては、猫様のために。」を掲げる。社員紹介には、CDOより先にCEOの飼い猫が載っている。しかもCCO(Chief Cat Officer)の役職付き──と、想像以上に“ネコ狂い”だ。

photo CCOのブリ丸さんとCCO(Assistant)のおでんさん(同社公式サイトから引用)

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