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デジカメで「白黒写真」──なんでもないスナップを無駄に意味ありげな写真に仕上げるテクニック荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/5 ページ)

» 2023年08月27日 07時14分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 緑をバックにした蓮の蕾。

緑をバックに蓮の花。カラーだときれいだけど、そのまま白黒にすると色の違いが消える分、花が背景にうもれる

 白黒にしただけではいまひとつ花が背景に埋もれてしまう。だったら白黒にするなよ、という声が聞こえてくるけど、今回はより分かりやすい例ということで、花を際立たせるために、緑をぐっと弱めて……つまり緑色の部分を暗くぎゅっと締めてみた。

グリーン系をつぶしてみた
左が元の白黒写真。右が緑系の色をぎゅっと締めたもの

 すると、花が浮いてくる。

 人物の場合、オレンジ色を強めにのせてやると、肌が明るくなる。

左が元のカラー写真。右が白黒化した上でオレンジ色の輝度を上げて顔を明るくしてみたもの

 ちなみに、モノクロ専用カメラ、あるいはモノクロフィルムを使って撮るときは、レンズにフィルタを付けることでこういうコントロールをするのだけど(富士フイルムのACROSはそのシミュレーションもしてくれる)、デジタルなら後からいじれるのである。

 こだわりがある人はこだわればいいけど、特にない人はこうしてデジタルデータをいじって遊べばいいのだ。

 白黒写真ってカラーから色を抜くだけじゃないってのを感じてもらえればいいかと思う。

 あとは応用編。

色と階調の組み合わせで白黒写真のバリエーションは無限に広がるのであった

 例えばこれ。

 2023年4月にソニーイメージングギャラリー銀座で開催された「わたしのともだち 〜写真家と愛しい存在の物語 〜 Part2」に参加させてもらったとき、出品したうちの猫の写真だ。

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