9月12日(現地時間)、米カリフォルニア・クパチーノのApple本社、Apple Parkで開催された発表会で「iPhone 15」シリーズに加え、「Apple Watch Serise 9」「Apple Watch Ultra 2」に実際に触れることができたので、そのファーストインプレッションをお届けしよう。
iPhone 15と15 Plusは非常にお買い得なモデルだ。
とはいっても、現在の為替レートで設定された販売価格だけを見るとそうは思えないかもしれない。だが、搭載されてるチップセットやカメラのセンサーを考えると、非常にお買い得といえる。
最先端のチップセットの製造歩留まりが悪く、おそらくは最新のチップセットの供給量が十分ではないのだろう。昨年から、Proモデルは最新のチップセット、スタンダードモデルは1年落ちのチップセットということになっている。というわけで、搭載されているチップセットは昨年のiPhone 14 Proシリーズに搭載されていたA16 Bionicだ。
それだけではなく、メインカメラのセンサーも4800万画素のセンサーが奢られた。このセンサーはProRAWなどで4800万画素の高精細なセンサーの映像を出力できるほか、非常に暗い状況でも隣接する4つのピクセルを統合して1200万画素の非常に高感度なセンサーとして動作したり、中央部分だけを使って2倍の焦点距離のを持つカメラとして使えたりもできる高性能かつ多機能なセンサーだ。
おかげで、13mm相当の超広角レンズと合わせて、0.5倍(13mm)、1倍(26mm)、2倍(52mm)の3本のレンズを持っているような挙動をする。従来、望遠がなかったスタンダードモデルにとっては大きな変化だ。
A16 Bionicも、4800万画素のセンサーも、昨年はフラッグシップモデルであるiPhone 14 Proにだけ搭載されいてたもの(厳密にはiPhone 14 Proのセンサーとは異なる)だ。それを今年はスタンダードラインの価格で買えるのだから、お買い得と言える。
Proモデルユーザーには、1年間早く提供された「Dynamic Island」も搭載された。さまざまな通知が、必要に応じたサイズで表示されるDynamic Islandは慣れると非常に便利なので、スタンダードモデルで使えるようになったのは喜ばしい。
あと、ボディサイズはほぼ変わらないが、角Rが大きくなっているので、持った時の手の収まり感が非常に良い。少し小さくなったかと感じたほどだ。
話題のUSB-Cは、実際に装備されてみると意外とあっけない。
筆者は小さいのにカッチリ噛合するLightningコネクターが好きだった。小さい電力はLightning、大きい電力はUSB-Cという使い分けは嫌いではなかったのだが……。Lightningもレガシーコネクターの仲間入りをしていくことになりそうだ。
USB-Cの悩ましい点はその規格の複雑にある。その影響はすでに出ていて、スタンダードモデルのUSB-Cコネクターは、480Mbpsの通信速度なのだという。後述するiPhone 15 ProシリーズのUSB-Cコネクターは10Gbpsの通信が可能。しかし、付属するケーブルは480Mbpsの通信しかできないものなので、10Gbpsの通信を実行するには、別途USB 3.1 Gen 2(3.2 Gen 2)に適合したケーブルが必要だ。
USB-Cコネクターを使うということは、この複雑さとも折り合っていかなければならないというではある。大変。
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