日本テレビホールディングスは9月21日、連結子会社の日本テレビ放送網が、アニメ製作会社のスタジオジブリを子会社化すると発表した。日本テレビの福田博之専務がスタジオジブリの社長に就任する。
日本テレビは、スタジオジブリ株式を複数の個人株主から譲り受け、議決権ベースで42.3%の株式を10月6日付で取得する。これまでジブリの社長を務めてきた鈴木敏夫プロデューサーは代表取締役議長、宮崎駿監督は名誉会長に就任する(崎はたつさき)。
両社によると、スタジオジブリは長らく後継者問題に悩まされていたという。宮崎駿監督は82歳、鈴木プロデューサーも75歳。これまで後継者候補として宮崎監督の長男で自身も映画監督である宮崎吾朗さんの名前が上がっていたが、吾朗さんは「1人でジブリを背負うことは難しい」と固辞してきたという。
スタジオジブリは経営を誰かに任せられないか検討し、付き合いのあった日本テレビに相談。話し合いの末に今回の決定に至ったとしている。
日本テレビは1985年に「風の谷のナウシカ」をテレビ初放送して以来、映画番組「金曜ロードショー」を通じてスタジオジブリ作品を放送。「魔女の宅急便」(1989年)からは映画製作に出資し、2001年に開館した「三鷹の森ジブリ美術館」の設立も支援した。
両社は「日本テレビはスタジオジブリの自主性を尊重し、スタジオジブリは今後ともアニメーション映画の制作、ならびにジブリ美術館、ジブリパークの運営に専念していく」 としている。
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