ヨシカワ
ちょっと複雑なんですけど、“野良SaaS”とか”シャドーIT"とか呼ばれる問題がありましてね。
ITお嬢様
のらのら。
はい。まず前提から説明すると、会社とかって、ここ最近で経営に必要なソフトウェア……アプリ的なのをサブスクで使うようになったんです。
……アプリってサブスクが基本ではないんですの?
昔は違った。ソフトウェアを買い切りで買うとか、○年間の利用ライセンスを買うとかそういう感じでした。でも、これだと機動力に欠くんですよ。
機動力とは。レースでもするんですの?
例えばですけど、先月会社の仕事に必要なこのソフトを導入しました。でも、さっきの会議で出た新しいビジネスのアイデアを実現するには機能が足りません。また新しいの入れたらできるけど、先月入れたソフトに2年分の予算を使っちゃった。
あーあ。必要なときに必要なだけ使えたらいいのになあ。みたいなことが起こり得る状況でした。
なるほど……思った通りにお仕事ができないと……。
そうです。お仕事の世界でも「いつでも契約できる」「いつでもやめられる」「料金はサブスク」みたいなのが流行った。これを「SaaS」とか呼ぶんですけどね。
で、SaaSの中には個人の契約を想定したものもあるんですよ。そしてそういうのに限って便利だったりする。
……! それが野良SaaS!
ご名答。「会社の中で、勝手にSaaSを導入しちゃう問題」が発生するわけです。
だいたい、会社のITツールを管理するのは「情報システム部」みたいな部署だと思いますが、そこが把握しきれないSaaSが出てくる。
ははぁ。実は結構根深い問題だったと……。
もっと厄介なのは、個人ではなく、部署単位でSaaSを導入するパターンですね。もちろん情シスが把握しにくい形で。会社のお金にまで影響します。
しかもサブスクなので、終わりなく際限なく、ってことですよね。
その通り。対応も面倒でしてね。僕が昔取材した会社は、チャットでそれっぽいことをしている社員に聞き込みしたり、その結果をExcelシート的なのにまとめたりしてなんとか追跡していました。なんでも、お金の流れからは追跡しきれないんだとか。
参考:背筋も凍るITホラー 気付いたら“野良SaaS”のコストが4倍に 「SaaSのお片付け」真っ最中のマネフォに現状を聞く
考えたくもないですわねそんな手間。
逆に、それをビジネスチャンスだと思う人もいます。SaaSをスマートに管理するためのサービスが出てきていて、「SaaS管理」や「iDaaS」(アイダース)とか呼ばれてますね。後者はSaaSの管理に限ったサービスではないと思いますが。
と、通り一遍こんな感じです。ご理解いただけましたか。
お嬢様のレベルがいちあがりましたわ!
しかしお嬢様、なんだか今日は大変かしこかったですね。どうしました?
……実は途中から、AIに手伝っていただいていて……。
ど う り で。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
続きを読むには、コメントの利用規約に同意し「アイティメディアID」および「ITmedia NEWS アンカーデスクマガジン」の登録が必要です
Special
ITmediaはアイティメディア株式会社の登録商標です。
メディア一覧 | 公式SNS | 広告案内 | お問い合わせ | プライバシーポリシー | RSS | 運営会社 | 採用情報 | 推奨環境