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無料の3DCGツール「Blender 4.0」が正式リリース

» 2023年11月15日 21時00分 公開
[ITmedia]

 オープンソースの3DCG作成ソフト「Blender」を手掛ける非営利団体の蘭Blender Foundationは11月14日(現地時間)、最新バージョン「Blender 4.0」の正式版を公開した。Windowsの他、macOS、Linux版がダウンロード可能だ。

「Blender 4.0」が正式リリース

 内蔵シェーダーの「Principled BSDF」が新しくなった他、発光含む全てのレイヤーの上に掛かる「Coat」や、新しいマイクロファイバーシェーディングモデルを追加した「Sheen」などを強化。Coatはスマートフォンの画面など、ガラスの下に発光層がある時の表面反射の品質を向上した他、Sheenは従来の毛羽立った布に加え、特定のマテリアル上にある埃なども再現できるようになった。

ガラスの反射がよりリアルになった「Coat」(画像左がBlender 3.6、画像右がBlender 4.0)

 カラーマネジメントは、新しいビュー変換として「AgX」を搭載。以前の「Filmic」と比べて、露出オーバーしたような飽和領域のカラー処理を改善。明るい部分の色が、カメラで撮影したように白く表現される。シーンの特定のオブジェクトのみにライトを当てる機能「ライトリンク」を実装。パスガイドは光沢のあるサーフェスでもノイズを抑えられるようになった。「Voronoi Texutreノード」では、複雑な造形が作れるフラクタルノイズを実装した。

これまで使われてきた「Filmic」(画像右)と、飽和領域のカラーを改善した「AgX」(画像左)

 その他、PythonなしでBlenderを拡張できる「Node Tools」、ノードのアクションを繰り返せる「Repeat Zones」、新しい回転ソケット、スナップ機能の改善、キーマップの調整などを実施。また、ユーザーインタフェースにはフォント「Inter」を新たに採用した。

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