AI採用の次世代ソーシャルサービス「Artifact」が2月に完全終了する。本稿執筆現在、Webサイトにも告知が出ている。
Artifactは、昨年2月にInstagramの共同創業者、ケビン・シストロム氏とマイク・クリーガー氏が立ち上げた、ユーザーのアクティビティに基づいてコンテンツを最適化するニュースアプリ。最適化したニュースをお勧めするだけでなく、記事の概要をAIで要約したり、プラットフォーム上で記事にコメントを添えて共有したりできるというものだった。
シストロム氏はブログで、「コアユーザーに愛されるものを構築してきたが、継続的な投資を正当化できるほど市場機会は大きくないと結論付けた」と説明した。
コメントや投稿の管理と監視にかなりのリソースが必要であることも撤退の一因のようだ。
また、記事のAIによる要約機能は、メディアへの流入を減らす可能性があり、訴訟につながる恐れもある。米New York Timesは昨年末、米Microsoftと米OpenAIを、AIのトレーニングにコンテンツを無断流用したとして著作権侵害で提訴した。
Artifactアプリでは、同日からコメントや投稿ができなくなっている。ただし、ニュース閲覧機能は2月末まで運用するとしている。
シストロム氏は、「個人的には新たなものを作り続けることにわくわくしている」とし、「触れるものすべてがAIによって変化し、新しいアイデアの機会が無限にあるように見えるエキサイティングな時代に生きている」と語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR