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Bluesky、フェデレーション開始 Mastodonと異なるプロトコルの長所を説明

» 2024年02月25日 09時49分 公開
[ITmedia]

 米Blueskyは2月22日(現地時間)、自社が開発する分散型SNS「Bluesky」での「フェデレーション」機能の早期アクセスを開始したと発表した。

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 Blueskyは立ち上げ当初から、「AT Protocol」と呼ばれる分散型オープンプロトコルを用いたフェデレーションの実現を目指してきた。将来的には、このプロトコルを採用するSNS同士が横断し、ユーザー同士がサービスを意識せずに会話したり、アカウントを移動したりできるようになる見込み。

 今回の早期アクセスでは、「多数のユーザーで大規模なサーバをホスティングしたい人々にフェデレーションを開放する」。ユーザーは、Blueskyのネットワークに接続する独自のサーバを立ち上げ、独自のルールでアカウントをホストできるようになる。

 フェデレーションのためのオープンプロトコルとしては、MastodonやThreadsが採用する「ActivityPub」があるが、Blueskyはこれを採用しなかったため、BlueskyとMastodonやThreadsとのフェデレーションは望めない。

 Blueskyは、AT Protocolを採用する自社サービスがActivityPub採用のMastodonより優れている点について、以下のように説明している。

  • Mastodonではインスタンスと呼ばれるサーバがコミュニティを決定するので、参加するサーバによってユーザー体験が異なるが、Blueskyではユーザー体験はフォローしているフィードとアカウントに基づくので、いつでもグローバルな会話に参加できる
  • Mastodonのモデレーションはサーバに関連付けられているが、Blueskyでは関連付けられておらず、ブロックリストなどのツールはコミュニティが構成可能
  • Mastodonのタイムラインはユーザーがフォローしているアカウントからの投稿のみで構成されているが、Blueskyはタイムラインもサーバに関連付けられないように設計されているので、独自のフィードを作成できる
  • Blueskyでは、ユーザーはサーバを簡単に移動でき、移動してもユーザー名やそれまでに構築した友達関係、投稿を失うことはない

 Blueskyは2023年3月に招待制で提供を開始し、この2月6日から誰でもサインアップできるようになった。ユーザー数は22日には500万人を超えた。

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