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フリーランスになって初の「確定申告」やってみた “SaaSで申告”は楽にできるのか?(前編)(2/3 ページ)

» 2024年02月26日 16時30分 公開
[斎藤健二ITmedia]

まずは「青色申告申請書」の提出

 最初に必要なのは青色申告承認申請書の提出だ。通常は「開業届」と「青色申告承認申請書」を同時に出す。「青色申告承認申請書」は「開業届」を出さないと承認されないからだ。ちなみに「開業届」は実際の開業から1カ月以内に出さなければならないし、青色申告承認申請書は開業から2カ月以内に出す必要がある。

 つまり順序は、開業→開業届→青色申告承認申請書となるのだが、ちょっと注意点がある。開業してしまうと、失業手当の受給資格がなくなってしまうのだ。会社を辞めてさっそくバリバリ働きたいという人もいるだろうし、しばらくは職探しなども行い、最終的にはフリーランスで……と考える人もいるだろう。失業手当を受け取るつもりなら、タイミングは考えておかなくてはならない。

 この開業届と青色申告承認申請書だが、筆者は「freee開業」を利用した。オンラインで無料で利用でき、マイナンバーカードを使って電子申請できる。非常に簡単で何もつまづくことなく申請が完了した。ちなみにマイナンバーカードを利用して電子申請するので、このあとの確定申告のことを考えても、マイナンバーカードを作っておくのは必須だと思ったほうがいい。

「freee開業」

 freee開業の開業届にはいくつか選択する項目があるが、筆者の「仕事の種類」はフリーランスで「仕事の概要」はライターだ。これは気軽に選べばいいというものでもなくて、業種によって税金が変わってくる。例えば「デザイン業」や「コンサルタント業」「請負業」などには、5%の個人事業税がかかる。ライター業は税金的には恵まれている事業だといえるかもしれない。

個人事業税(東京都主税局より)

 ちなみに何月に開業しても、その年の青色申告特別控除は全額利用できる。極端な話、12月に開業しても、12月1カ月分の所得から65万円を差し引ける。

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