パナソニックホールディングスで照明事業を担うパナソニックエレクトリックワークスは3月7日、微細化した発光ダイオード(LED)を敷き詰める「マイクロLED」を活用し、文字やロゴを投影できる次世代照明器具を発表した。スマートフォンやタブレット端末を使って自由に光の形を操作可能で、イベントでの演出や避難誘導などの多様な用途を想定。2025年以降の発売を予定している。
次世代照明器具には日亜化学工業(徳島県阿南市)が開発したマイクロLEDが採用されており、1平方ミリあたり400個の間隔で約1万6000個が配置されている。この微細なLEDをパナソニックの技術で制御することで、床や壁など狙った場所に好きな形の光を照射可能にした。照明の高さと同じ幅の範囲にピンポイントで光を照射できる。
照明の操作はスマホなどを通じてアプリ上で行う。文字や図形はもちろん、水面のような演出や時間差での明滅など、簡単な操作で光の表現を作り出せる。将来的にはAIで演出などを自動生成する仕組みの導入も検討する。イベント会場や美術館での演出のほか、ホテルでの客室案内などへの活用を想定しており、価格は20万〜50万円程度になる見通し。
次世代照明器具の開発に携わる照明IoTコンポーネント開発課の山内健太郎課長は「光の利便性を向上させ、光と人の新しい関係性をつくっていきたい」と話した。(桑島浩任)
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