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M3になった「MacBook Air」の実機を念入りにチェック 「2画面までの外部出力」は実際どうか?(3/4 ページ)

» 2024年03月08日 23時00分 公開
[大石結花MACお宝鑑定団]
MACお宝鑑定団

細かい部分で改良されている

 システム情報で確認したところ、機種IDは「Mac15,12」、M3チップのCPUは8コアでパフォーマンスコア4、効率性コア4となっています。なおM3チップは、メインが高効率コアで動作し、高い負荷がかかりさらに性能が必要になった場合に高性能コアに変わる仕組みとなっています。

MacBook Airのシステム情報

 M2と同様にMacBook Air(13インチ, M3)も、GPUコアが8コアと10コアの2種類が販売されています。15インチはGPUコアが10コアモデルのみとなります。

MacBook Airのグラフィックス

 ビデオのサポートは、1台の外部ディスプレイで最大6K解像度、60HzをサポートしMacBook Air/M3を閉じた状態で最大5K解像度、60Hzの2台目の外部ディスプレイに対応します。

 UL Solutionsのベンチマークアプリ「3DMark」を使用し、レイトレーシングベンチマークテスト「Solar Bay」計測を行ってみました。最高ループスコア「13067」、最低ループスコア「9622」という結果でした。

3DMark Solar Bay

 M3シリーズは、ハードウェアアクセラレーテッド機能として「レイトレーシング」「メッシュシェーディング」が追加されています。

 MacBook AirのM3チップは、M2と同じハードウェアアクセラレーテッドH.264、HEVC、ProRes、ProRes RAW、ビデオデコードエンジン、ビデオエンコードエンジン、ProResエンコード/デコードエンジンが1つ搭載されています。

 iMovieなどの動画の書き出しを行う場合、単純な書き出しであれば、M3 Proと同等の性能が出ます。

iMovieで書き出ししてみたが、単純な書き出しならM3 Proと同等性能

 M3チップ用メモリは、M2チップ用と同じLPDDR5-6400を2枚使用する設計(デュアルチャンネル)となっています。メモリバス幅はM2チップと同じ128bitで、メモリ帯域は100GB/sで変わっていません。チップは韓国Hynix製です。

 なおM1チップの場合は、メモリ帯域は68.25Gbpsでした。

LPDDR5-6400

 SPI装置ツリーで、Apple内蔵キーボード/トラックパッドを確認したところ、M2 MacBook AirではSTバージョン2.40、MTバージョン6.50だったのが、M3では、STバージョン4.60、MTバージョン7.60と新しくなっている事が確認出来ました。

Apple内蔵キーボード/トラックパッド

 13インチのM3モデルは、M2版と比べて、内蔵キーボードやトラックパッドは変わっていませんが、何らかの改良が行われているようで、SPI装置ツリー(Macに接続されているデバイス一覧)も更新されたと考えられます。

 MacBook Pro(16インチ)に付属する「Apple 140W USB-C電源アダプタ」に「Apple USB-C - MagSafe 3ケーブル(2m)」を接続し、MacBook Air (15インチ, M3)のMagSafe 3コネクタに接続して充電量を調べてみました。

MagSafe 3充電

 M2 MacBook Airと同様に最大充電入力は「94W」までとなることが確認できました。Thunderbolt/USB-Cポート接続のUSB PD充電は最大100Wとなります。

 AJA System Test 16を使用してストレージ性能を計測してみたところ、M3の13インチモデル(16GB、512GB SSD)のドライブ性能は、Write 3954MB/s、Read 2911MB/sという性能が出ました。

AJA System Test 16

 搭載されているSSDは、M2と同じ「APPLE SSD AP0512Z」ですが、ストレージ転送性能はアップしているようです。

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