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60年前の電卓を見てきた 初号機からマウスと合体した“変態”モデルまで、キヤノン電卓勢ぞろい(4/4 ページ)

» 2024年03月16日 17時00分 公開
[山川晶之ITmedia]
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2パターンの税率計算に対応した「LS-105WUC」。2017年に登場し、8%と10%など、税別/税込を瞬時に計算できる(税率は調整可能)
2023年に登場した、抗ウイルス仕様の「KS-126WUV」。コロナ禍のニーズをくみ取ったモデルといえる
これがキヤノンの最新モデル。2024年2月に発表した、キヤノン初の植物由来原料「バイオマスプラスチック」を採用した「HS-1220TUB」
関数電卓の「F-789SG」。関数電卓の出荷数は全体からするとだいぶ小さいが、底堅いニーズがあるという
現行のハイエンドモデル「KS-1220TU」。3キーロールオーバーに対応し、タイプ音が静かなのが特徴。キートップはUVコーティング印刷されており、摩耗に強くなっているという。裏面のゴム足も大型タイプで、机の表面をガッチリホールドしてくれる

好調とは言えない電卓市場だが……

 最近の電卓市場は、下降傾向にある。2019年に454万台あった国内市場は、2023年には330万台に下落。少子化で教育現場での需要が減り続けているのに加え、さまざまなビジネスツールの登場、コロナ禍を経てリモート・ハイブリッドワークなど、出社機会が減少していることなどが主な要因と考えられるという。

 今後も市場が回復する見込みは薄いものの、専用機ならではの明快さであったり、税率計算などユーザーニーズにそった商品の需要は底堅いという。「代替となるデジタルツールが増える一方、アナログの良さが見直されているシーンも少なくない。市場のニーズに合わせた変革と、長年ご好評をいただいている点の維持を両立した、長く愛される製品を届けたい」(キヤノンマーケティングジャパン)としている。

オススメ電卓を手に持つキヤノンマーケティングジャパンの長氏
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