DLsiteを運営するエイシスに確認したところ、グループ企業のviviONから、クレジットカードブランドからの要請があったこと、対策として特定語句に関し新規表現への置き換えをクリエイターに向けて案内したことは「事実」との回答を得た。
一方で、どのクレジットカードブランドから要請があったのか、リストにある置き換えを予定している語句はどのように選定したかについても確認したものの、「変更にいたった背景を含めて記載している内容の通り」として、これ以上の回答は得られなかった。
ただし、「サービスを取り巻く情勢やご反響を踏まえ真摯に運用を行っていく」と述べている他、案内本文にも「新規表現については、適宜追加および変更を行ってまいります」「一部適切ではない伏字になる可能性がありますが、順次見直しを行っていく予定です」との表記もあり、反響を踏まえつつ慎重に対応していく姿勢を見せている。
なお、案内の冒頭で「既にいくつかの他サービスでも同様の対応について発表されておりますが」という表記がある通り、クレジットカードなど、海外の決済ネットワークの取り扱いを止める企業は他にも出てきている。DMM.comやニコニコがMastercardの取り扱い中止(ニコニコはアメリカン・エキスプレスも一時停止)を発表した他、ピクシブなどクレジットカードブランドからの要請があったことを明言した上で、利用規約を改定した企業もある。
こうした決済手段による表現規制の回避策として、Skebの「Skeb Coin」など独自の決済手段を持つサービスもある。ただし、Skeb創業者のなるがみ氏はXで「表現規制を回避するために最も有効な方法は『みんなでクレジットカードを使わない』だが、僕含めて利便性の方が優って誰もそうはしない」と投稿している他、DLsiteも「クレジットカードによる決済は全体の過半数以上」と記している通り、同人サービスにおいてもクレジットカードがメジャーな決済手段になっており、各社の対応から取り扱いの難しさがうかがえる状況となっている。
エイシスは3月27日、新規表現の一部を再変更するとクリエイターに案内した。これにより、「ひよこババア」は「つるぺたババア」に置き換わることになる。その他の語句の再変更についてはこちらの記事を参照してほしい。
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