ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >

改札にクレカかざして乗車、ほぼ全ての東急線で15日から 事前のチケット購入不要に

» 2024年05月10日 20時50分 公開
[ITmedia]

 東急電鉄は5月9日、タッチ決済に対応したクレジットカードなどを使った後払い乗車サービスの実証実験を、世田谷線を除く東急線全駅で5月15日より開始すると発表した。2023年から進めていた実証実験を拡大するもので、事前にデジタルチケットを購入することなく、カードを直接改札機の専用読み取り機にかざすだけで乗車できる。

 タッチ決済対応のカード(クレジット、デビット、プリペイド)、クレジットカードを設定したスマートフォンなどを、対象改札機のタッチ決済専用の読取部にかざすことで鉄道を利用できる。運賃は普通旅客運賃(10円単位運賃)と同額で、支払いは後払いとなる。なお、東急線と相互直通運転を行う他社路線は同実証実験に対応しない。

 対応カードブランドはVisa、JCB、American Express、Diners Club、Discover、銀聯で、クレジットカードを設定したApple Pay、Google Pay、Garmin Pay、Fitbit Payにも対応する。Mastercardについては順次追加予定。

 東急電鉄は、23年8月にタッチ決済カード/QRコードで乗車できるサービスの実証実験を開始。デジタルチケットサービス「Q SKIP」上で事前にワンデーパスなどの乗車券を購入することで鉄道を利用できる仕組みだったが、今回スタートする実証実験では事前の乗車券購入なしに、普通運賃の後払いでの乗車が可能となる。

対象改札の読取部にクレジットカードをかざす様子

 世田谷線のみ後払いでのタッチ決済乗車に24年中で対応予定。車両または改札窓口に読取機器を設置し、実証実験を開始するという。なお、Q SKIPを使っての乗車は引き続き利用できる。

 同実証実験は、東急電鉄、東急、三井住友カード、ビザ・ワールドワイド・ジャパン、ジェーシービー、QUADRACが協力して実施する。タッチ決済の読み取り機器には、三井住友カードが提供する公共交通向けソリューション「stera transit」を導入している。今後はタッチ決済対応カードを使用した乗車サービスの特徴を生かしたサービスを順次実施するとしている。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.