今年前半の生成AI各社のアップデートが一通り出そろいました。米OpenAIの「GPT-4o」、米Googleの「Gemini Ultra」。そして、少し前の3月にアップデートされていた米Anthropicの「Claude3 Opus」が、今の生成AIの“御三家”といったところでしょうか。
生成AIが通常のWebサービスなどと比較して、膨大なコンピューティングパワーを必要とし、そのためとてもコストが掛かることは、すでに知られている通りです。そのためもあってか、この手のサービスとしては、かなり初期段階から有料版が設定されてきました。そして、アップデートが進む中、無料版と有料版にかなりの差が付いてきています。
中でも筆者の体感では、Claude3が一番差が大きいです。フリー版で使えるモデル「Sonnet」と、有料版の「Pro」で使える「Opus」では、もはや違うサービスなのではないかというぐらいに使っていて、快適度が違ってきます。
有料版については、だいたい各社月額20ドルとなっています。高い価格ではありませんし、性能を考えれば、実質バーゲンプライスといってもいいのではないかという料金です。それでも、為替の影響もあり、1社ならまだしも、2社、3社と契約が増えてくると、専門家でもない限り、けっこう大きい負担でしょう。
また、これもうれしいような苦しいような話なのですが、各社生成AIの性能が向上した結果、この生成AIを使っていれば問題なし! という状況でもなくなってきています(つまりChatGPT一強ではない)。これは、生成AIを利用する皆さんがどういうこと生成AIにさせたいのか? というところとも関係してくるわけです。そして、こればっかりは一度自分でそれなりの時間、生成AIを試してみないことには、正しい選択となりません。
例えば、私のように日本語の記事を書くことが多く、それにまつわるいろいろな処理でも日本語を扱うことが多いと、全体的な性能では上回っているGPT-4oよりもClaude3 Opusの方がいい場面があったりします。それは、例えば日本語で書いた文章の校正などで違いが出たりします。GPT-4oがあっさり「問題ありません」と返答した時でも、Claude3 Opusはいくつかの修正点を提示してくれたりする、というような部分です。
そして、そこはあえてセオリーを外して表現したところだったりもすることが多く、「Claude3 Opusは優秀だなあ」と思ったりもするわけです。でも、私がプログラマーであれば、きっと違う評価をするのではないか、と思ったりもします。
つまり、現段階では生成AIを日常的に使うには、どの生成AIに課金すべきか? ということをなんらかの形でテストする必要があるということなんです。ある意味、いちばん簡単なのは使うかもしれない生成AIに全部課金すること。ただ、その場合、テストのためにそれぞれの生成AIの画面を、当たり前だけど開かなくてはいけません。これは地味に手間がかかり、結局いつもの画面を開きがちになってしまいます。
そこで提案したいのが、自分の用途に合う生成AIを見極めるために「Perplexity AI」に課金するというやり方です。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR