米Appleは6月10日(現地時間)、開発者会議「WWDC 2024」で、昨年11月に予告したiPhoneの「メッセージ」アプリでのRCS(Rich Communication Services)対応を、「iOS 18」で実施すると発表した。
RCSは、米Googleの「メッセージ」や日本でもドコモ、KDDI、ソフトバンクが提供する「+メッセージ」、楽天モバイルが提供する「Rakuten Link」でサポートする規格。Appleが採用することにより、iOS端末以外のスマートフォン(つまりAndroidがほとんど)とiPhoneとのメッセージのやり取りもエンドツーエンドで暗号化され、画像や動画付きメッセージの送受信も可能になる見込みだ。
イベントでも公式ブログでも、RCSに対応すること以上の詳細についての説明はなかったが、公式ブログで紹介されている画像を見ると、iMessageとは異なり、フキダシは緑になるようだ。
GoogleはたびたびAppleにiMessageでRCSに対応するようアピールしてきたが、メッセージはiMessageと並行して提供していく見込みだ。
AppleはWWDCで、iMessageでオリジナル絵文字を生成する「Genmoji」も発表したが、Android端末とのRCSメッセージでは利用できないとみられる。
欧州委員会は昨年9月、AppleをOS、アプリストア、WebアプリにおけるDMA(デジタル市場法)のゲートキーパーに指定しており、11月のRCSサポートの発表はこれを受けてのものとみられた。欧州委員会は2月、Appleをメッセージングサービスのゲートキーパーとしては指定しないと発表した。
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