米Googleは2023年夏、自分で入力したソースだけで使える生成AIサービス「NotebookLM」を発表したが、24年6月6日、日本を含む200以上の国や地域への提供を開始した。執筆時点(7日)で、すでに日本語で使えるようになっている。
リリース情報によれば、NotebookLM開発の目的は「複雑な資料を理解して精査し、情報から新しい類似性を見つけ、下書きなどを素早く作成するのに役立つツールの開発」であるという。「研究論文や取材記録、仕事でのドキュメントなどの参照文献(ソース)をアップロードすると、NotebookLMがそれらの重要な資料を理解し、必要なサポートを提供」する。
ベースとなるAIは最新のGemini 1.5 Proで、現在は試験的に無料で利用できる。今回の公開にあたり、Googleドキュメント、PDF、テキストファイルの他、GoogleスライドとURLがソースとして参照できるようになった。これらのソースはクラウド上に複製されるので、自分に著作権上の権利がないソースを学習させると、複製権や公衆送信権の侵害となる可能性があるので、注意していただきたい。
今回は、筆者がITmediaで連載中の「プロフェッショナル×DX」の内容をソースとして入力し、NotebookLMがどのように動作するのか、またどのような活用が可能なのかを検証してみた。
NotebookLMは、まず自分のページ内に「新しいノートブック」を作ることからスタートする。ノートブック単位でソースを入力することで、ある意味そのテーマ専用の部屋となるわけだ。
ソース追加のアイコンをクリックすると、アップロード元のタイプとして5つの選択肢が出てくる。ここでは「ウェブサイト」を選択し、ITmediaの「プロフェッショナル×DX」のURLを入力していく。
ただ、ITmediaのサイトは文字コードのShit-JISとUTF-8が混在しているため、NotebookLMに読み込ませると文字化けしてしまう。ソースを開くと、ソースガイドとしてサマリー部分は読めるのでちゃんと読み込めてはいるのだろうが、タイトルと本文が読めないので実用性が低い。
仕方がないので、元の原稿をPDFで書き出して、別のノートブックに読み込ませた。元のPDFには写真も入っているが、それは読み取っていないようだ。Gemini 1.5 Proはマルチモーダルなので、ドキュメント内の画像も扱えるはずだが、その機能はまだ実装されていないのかもしれない。
各ソースを展開すると、無事ソースガイドと本文が表示された。URLの場合は一度に1つずつ入力するしかないが、ファイルの場合はマルチ選択ができるので、一度の作業で入力が完了する。読み込ませたソースの内容を解析するまで、数秒だ。
これでチャットによる質問ができる状態になるが「ノートブック ガイド」という部分をクリックすると、デフォルトで5タイプの生成がプリセットされている。まずはこれから試してみる。
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