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キヤノンの新しい“2つのハイエンド”は何がすごいのか? 「EOS R1」「EOS R5 Mark II」を見てきた荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/6 ページ)

» 2024年07月28日 17時49分 公開
[荻窪圭ITmedia]

AIを駆使した機能にも注目

 さらに、両者共通の強化点として3つ挙げたい。

 1つは「カメラ内アップスケーリング」。

 ディープラーニング技術を使った機能で、撮影した写真に対して、縦横それぞれ2倍のアップスケールができる。高解像の写真を作れるほか、トリミングしてアップスケールすれば、強力なデジタルズームもできる感じか。これはJPEG画像に対してもOk。

 もう1つ、ディープラーニングの応用として、ノイズを抑える「ニューラルネットワークノイズ軽減」も搭載。こちらはRAW現像時に行うものだ。

 どちらも処理に時間はかかるが、より高い画質を得られるわざで、これを「カメラ内」で行えるようにしたのが特徴だ。

 最後は「視線入力AF」。

強化された視線入力

 EOS R3の同等機能より視線検出の読み出し速度も上がり、メガネをかけたときの検出精度も高くなっているというので、ぜひ試してみたい。

 これでEOS R1/R3/R5 Mark IIと3モデルで視線入力が可能になった

EOS R1はフラッグシップ機らしい頑丈さ

EOS R1は縦位置グリップ一体型で防塵防滴もEOS-1 DXと同等というフラッグシップモデル

 EOS R1のデザインはEOS R3を強化した感じだ。

上面からと背面から。EOS R3をより強化したような構成

 ただフラッグシップ機らしく、メディアはCFexpress Type-Bのデュアルスロットに(EOS R3はCFexpress Type-BとSDのデュアルだった)。

メディアはCFexpress Type-Bのデュアルスロット

 EVFの画素数は966万ピクセルに増え、OLEDのサイズも大きくなり、見やすくなった。

 細かいところでは表面のテクスチャパターン。EOS R3のドットパターンから変更された。構えてみると、確かにグリップしやすい。

左がEOS R1、右がEOS R3。よく見るとグリップ部のパターンが異なっている。これだけで握ったときの感触や安定感がけっこう違う

 全体としては、電子シャッターメインでも常用できるレベルとなり、AFや連写、そして堅牢性に優れた過酷な環境でも過酷なスポーツの撮影もこなすフラッグシップ機になったということだ。

 発売は11月の予定だ。ちょっと先。キヤノンオンラインショップでの予定価格は、税込みで108万9000円。いわゆる100万超えになった。

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