ソニーの現行のPlayStationは、AMDと設計契約を結んだカスタムチップを搭載している。
ソニーは先週「PlayStation 5 Pro」を発表したが、次世代機はまだ発表していない。20年の発売から数年後、ソニーは2023年度にPlayStation 5の初代モデルを2080万台販売したと発表した。
GoogleやAmazonなどの大手テクノロジー企業が、カスタムAIチップの設計と製造を外部ベンダーに依存しているのと同様に、ソニーも経験豊富な設計請負業者にシステム用プロセッサの製造を依存している。
ゲーム機のチップ設計では通常、旧バージョンのシステムとの互換性を確保し、ユーザーが新しいハードウェアでも古いゲームを実行できるようにしている。関係者によると、PlayStation 5チップを製造したAMDからIntelへの移行は、後方互換性のリスクを伴うことになり、これがIntelとソニーのエンジニアや幹部の間で議論の対象になったという。
旧バージョンのPlayStationのとの後方互換性を確保するには、コストとエンジニアリングリソースが必要になる。PlayStationユーザーが旧型機用に購入したゲームをプレイできるようにする機能は、ソニーが次世代機にしばしば組み込む機能だ。
NVIDIAとAMDがけん引したAIブームの第1波を逃したIntelは、8月に悲惨な第2四半期決算を報告した。Intelは100億ドルを節約するために従業員の15%を削減する計画を発表し、ファウンドリ戦略の要である工場拡張への設備投資を削減する計画を準備している。
複数の情報筋によると、先週の会議でゲルシンガー氏と他のIntel幹部が取締役会に計画を提示した際、Intelの将来に関する意見の相違から著名な取締役のリップ・ブー・タン氏が突然辞任したことで、同社の課題がさらに増したという。ロイターは今月初め、関係筋の話として、予定されている取締役会について報じた。
ロイターの報道によると、潜在的な計画には、Intelが運営できなくなった事業を削減する案も含まれている。幹部らはまた、売却の可能性を含めたプログラマブルチップ部門であるAlteraの将来や、ドイツでの製造能力拡大についても議論するとみられる。
Intelはゲルシンガー氏の在任中に設計と製造の部門を分離し、今年の第1四半期から財務結果を別々に報告している。4月、同社は製造事業の営業損失が70億ドルであることを明らかにした。
Intelは、他社に開放される最初の製造プロセスである18Aについて、公に語ることができる有力な顧客を見つけるのに苦労している。IntelがPlayStation 6チップを獲得していれば、ファウンドリ部門を5年以上占有できた可能性があると、情報筋のうち2人は語った。
Intelの内部予測では、ソニーのコンソール事業は契約期間中に約300億ドルをIntelにもたらす可能性があったと、情報筋のうち2人は語る。PlayStation 2は2000年の発売以来、約1億5000万台を売り上げた。
Intelが自社の先進的な18Aプロセスへの顧客誘致に苦戦し続けている中、ソニーとの長期契約があれば、Intelの受託製造に新たな大口顧客をもたらすのに役立っただろう、と情報筋の2人は述べた。

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