ブラジル連邦最高裁ののアレクサンドル・デ・モラエス判事は10月8日(現地時間)、米Xのブラジル国内での活動再開を承認した。
Xは、最高裁の決定に繰り返し違反したため、8月30日からブラジル全土でサービスを停止していた。
モラエス判事は、Xがブラジルの法律と「国家主権を尊重した司法の決定」を完全に順守することを条件に、活動の再開を許可した。
Xは、虚偽情報を拡散していた(と判事が指摘した)アカウントのブロックと、ブラジルでの海外企業の運営に関する法律で義務付けられているブラジルでの法定代理人の任命という、活動再開のための2つの条件を9月27日に完全に満たしたことを証明した。
さらに、Xは合計2860万レアル(約7億6500万円)の未払い罰金を全額支払った。
最高裁は、Xがサービスを再開するために必要な措置を講じるよう、国家電気通信庁(Anatel)に指示した。
Xの公式アカウントは同日、英語とポルトガル語で「Xはブラジルに戻ってきたことを誇りに思う。このプロセス全体を通じて、何千万人ものブラジル人にXへのアクセスを提供することが最優先事項だった。われわれは、事業を展開するあらゆる場所において、法の範囲内で表現の自由を守り続ける」という声明文をポストした。
ブラジルはXにとって最重要市場の1つで、アナリストらは同国のユーザー数が2000万人以上だと推定している。今回のサービス停止以来、多数のユーザーが米Blueskyや米MetaのThreadsに移行した。
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