「コード決済サービスの相続手続きが、1カ月以上たっても終わらない」「故人が契約したサブスクの請求を止めたいが、IDとパスワードがわからない」
故人の“デジタル遺品”に関するこんな相談が寄せられているとし、国民生活センターが「“デジタル終活”の必要性が高まってきている」と呼び掛けている。
万一の際に、遺族がスマートフォンやPCのロックを解除できるよにしておくこと、各サービスのIDやパスワードを整理しておくことなどを推奨している。
センターに寄せられた相談として、「故人が利用していたネット銀行の手続きをしたいが、スマートフォンの画面ロックを解除できず、契約先が分からない」「弟がコード決済に入金したまま突然亡くなり、カスタマーサポートに連絡して戸籍謄本などを送付したが、1カ月経っても回答がない」「夫が契約していたサブスクサービスのIDとパスワードが分からず、すぐには解約できないと言われた」などの事例を紹介している。
対策としてまず、スマホやPCのロックを解除するためのパスワードを紙に書いておき、万一の際に家族が見られるようにしておくことをすすめている。
具体的には、小さな紙にパスワードを記入し、上から修正テープを2〜3回重ね貼りしてすぐには見られない状態で保管しておき、万一の際は遺族がコインなどで削れば確認できるようにしておくこと、家族にだけ分かる合言葉(パートナーの誕生日など)でパスワードが分かるようメモを残しておくことなどを推奨。
オンラインで契約するサービスは、IDとパスワードを整理し、AppleやGoogleのパスワード管理サービスでなどを使って管理することを推奨している。紙の「エンディングノート」を使って情報を書き残しておく方法も紹介している。
アカウントのユーザーが亡くなった場合、その情報にアクセスできるユーザーを設定できる機能をApple、Googleが提供しているとし、活用もすすめている。
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