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声優・梶裕貴、自身のAI音声「梵そよぎ」を正式リリース 歌声版・トーク版を提供(1/2 ページ)

» 2024年11月21日 12時59分 公開
[ITmedia]

 声優・梶裕貴さんは11月21日、自身の声を基にした公式AI音声「梵(そよぎ)そよぎ」を発売した。音声合成ソフトウェア「CeVIO AI」と「Voisona」向けに、歌声用の音源とトーク用の音源をそれぞれ提供する。

photo 画像はニュースリリースから引用

 CeVIO AI向けには、歌声用の音源のみを収録した「ソングボイス」(1万780円)と、トーク用の音源を収録した「トークボイス」(8980円)を発売。それぞれに編集用ソフトウェアを同梱した「ソングスターター」(1万9800円)と「トークスターター」(1万6980円)も提供する。

 Voisona向けにはソングボイスを1万3200円で、トークボイスを9900円で提供。サブスクリプション版も用意し、月額払いの場合はソングボイスを880円、トークボイスを660円で、年額払いの場合はソングボイスを6600円、トークボイスを4950円で提供する。Voisonaの編集用ソフトは無料で利用できる。

CeVIO版のイメージ画像(プレスリリースから抜粋、以下同)

 ガイドラインによれば、音声を利用した動画をYouTubeなどで収益化する場合を除き、音声の商用利用は不可。動画を収益化する場合も“投げ銭”の受け取りは許可しないという。趣味の二次創作や同人誌即売会などでの利用は認める。

 梶裕貴さんは2023年、自身の音声を合成音声化するプロジェクトを発表。AIによって声優の声を無断で再現したコンテンツが拡大する中で「AIと敵対するのではなく、共存すべき」「あえて私の声を持つ『梵そよぎ』を解禁することで、"正しい音声AIの在り方"を証明できるのではないか」として、自身の声を活用したAI音声を提供する方針を示していた。

 当初は歌声合成用の音源のみを提供する方針だったが、後に「プロジェクトに対する大きな期待値を感じ、少しでも音声AIの明るい未来に貢献できるなら」として、トーク用の音源の提供も発表。2024年4月に開始した、音源の製品化に向けたクラウドファンディングでは、目標額1000万円に対し約3419万円を集めていた。

 梶裕貴さんは、生成AIを使って無断で作成した音声・映像に対するルール作りを訴える声優の団体「『NOMORE無断生成AI』有志の会」にも参加している。同団体が公開した動画にも出演し、生成AIに対し「生成AI自体が悪さをしているのではなく、そこにある『無断』というところに誰かが傷ついてしまうリスクがあると思う。何がいけなくて、何が問題ないのか、それを知ること、理解して発信することが大事なのかなと思う」とコメントしている。

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