　米Zoomは11月25日（現地時間）、同社の正式名称をZoom Video CommunicationsからZoom Communicationsに変更すると発表した。「Zoomは今やビデオ会議以上のものになっている」と理由を説明した。AIを中心としたサービスを展開するにあたり、社名から「ビデオ」を削除するという。

Zoom、社名から「ビデオ」を削除

　Zoomは2011年に設立。当初は、最良のビデオ会議サービスを作ることを目標にしており、同社のサービスはコロナ禍で爆発的に普及した。

　現在では、AIの普及や顧客からの需要の高まりを受け、AIアシスタント「AI Companion」などを開発している。「Zoom 2.0」として、AIソリューション企業への転身を掲げており、「（Zoomが）AI中心の業務プラットフォームに移行する中で、新しい社名は、長期的な成長計画や今後のスコープをより正確に表している」（Zoom）と説明している。

Zoomのこれまでの歩み（画像はプレスリリースより、以下同）

　Zoom 2.0のビジョンの1つに、労働時間の短縮がある。同社によると、AI Companionでは、ミーティングの要約やメールの下書きをしてもらうなど、多くの仕事の負荷を軽減できるという。こうした機能を発展させ、個人ごとにカスタマイズ可能なデジタルツインを構築。労働時間を減らし「週4日の労働を可能にする」と展望を語っている。

Zoomの展望

Zoom Clipsでリアルな自分アバターの動画メッセージ生成が可能に
Zoomは、Zoomで共有できる動画メッセージ「Zoom Clips」の新機能として、自分の録画から生成したアバターにメッセージをしゃべらせる「custom avatar」を発表した。2025年上半期に提供開始予定の「Custom AI Companion」のアドオンに含まれる。
“Zoom退席時のマナー”が話題　カメラオフは必要か、不要か？　公式が推奨するのは「7つのマナー」
Web会議時の人気ツールとして定着したZoomのマナーを巡る投稿がX上で話題になっている。“退席時のマナー”として「終了のあいさつ後、カメラをオフにして相手が終了するのを待つ」という方法に対して、ユーザーからさまざまな意見が上がった。
Google、“同席しているみたい”なWeb会議「Starline」をHPとの提携で2025年に商品化へ
Googleは、2021年のI/Oで発表した、リアルにそばにいるように感じられるWeb会議システム「Project Starline」を2025年に商品化すると発表した。HPとの提携で、世界中に提供していく計画。ZoomやGoogle Meetで使えるようになる見込みだ。
Apple Vision Pro向けZoomアプリ、2月2日にリリースへ　Personaも利用可能
Zoomは、Web会議アプリ「Zoom」のAppleの空間コンピューティングヘッドセット「Apple Vision Pro」版を発表した。Vision Pro発売の2月2日に公開する。AppleのPersonaもサポートする。
Zoomが「政府認定クラウドサービス」に
デジタル庁や総務省などで構成されるISMAP運営委員会が、Web会議サービス「Zoom」などを、政府のクラウドサービス認定制度「政府情報システムのためのセキュリティ評価制度」（ISMAP）のリストに登録した。これらのサービスは今後、政府調達の対象になる。