発売前から何かと批判されることが多かった問題作「アサシン クリード シャドウズ」(以下、アサクリ)が、二度の延期を経て3月20日についに発売されました。ボクもプレイしてみました。
「Assassin's Creed Shadows(アサシン クリード シャドウズ)」(出典:公式サイト)©2024 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved.これまでの経緯は、マンガを読んでいただければと思いますが(過去2回分も併せてどうぞ。24年5月のマンガ、24年7月のマンガ)、結局は開発元である仏Ubisoftの言動や対応のまずさにより、2024年の春から10カ月近くもくすぶり続けました。発売直前にも神社の祭壇などを壊す動画の件で一波乱ありました。これは発売日のパッチで壊せなくなりましたが、散らかすことはできちゃいます。
では、完成したゲームはどうなのでしょう。やはり違和感のある描写は散見されます。ただ15時間以上プレイする中で、プロモーション映像で有名になった、いわゆる”トンデモ日本”は、むしろ今作の魅力ではないか、などと思うようになりました。
今作は、全体を通して「外国人の好きそうなオリエンタルジャパン」が満載です。やたらお辞儀をするキャラクターたち、なぜか茶道のウンチクを覚えなければならないメインクエスト、どことなく中国のような小物、よく分からないノリのBGM(褒め言葉)など、昔の洋画でよく見られたような、絶妙にビミョーな日本が今回のアサクリの舞台です。
そして、この世界観は今作の魅力でもあるとも思ったのです。海外の人は喜ぶでしょうし、日本人だって「なんじゃこれw」と笑いながらプレイできたと思います。昔から海外製のゲームではよくあったことですから。それなのに、今回は制作サイドのこれまでの言動のせいで、本来なら笑えたはずのトンデモ日本が、ネット上で批判の材料になっています。
ゲーム自体はオーソドックスなオープンワールドのアクションアドベンチャーで、完成度は高く、弥助の豪快なバトルと、もう一人の主人公である伊賀忍者の奈緒江のステルスプレイもやりごたえがあって楽しいです。それだけに、諸々の問題が発売前に起こってしまったことは本当に残念に思います。
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