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NVIDIA、米国内での生産強化を発表、テキサスでAIスパコン製造も 「トランプ効果だ」と米政府

» 2025年04月15日 06時27分 公開
[ITmedia]

 米NVIDIAは4月14日(現地時間)、台湾TSMCなどの生産委託先と協力し、今後4年間で米国内に最大5000億ドル(約72兆円)相当のAIインフラを構築すると発表した。GPUプラットフォーム「Blackwell」を台湾TSMCの米アリゾナ州にある工場で既に製造を開始している他、台湾Foxconn、台湾Wistronと共同でテキサス州にAIスーパーコンピュータの生産拠点を建設する計画。

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 ジェンスン・フアンCEOは発表文で「世界のAIインフラを駆動するエンジンが、初めて米国で製造されることになる」と語った。

 この発表は、ドナルド・トランプ米大統領が貿易赤字の解消と企業による米国内製造拠点の拡大を後押しするため、多くの国に高い“相互関税”を課した後に行われた。トランプ大統領は、 NVIDIAが主にGPUを生産している台湾からの製品に32%、中国からの製品に145%の関税を課した。その後、半導体やスマートフォンなどが関税対象から除外すると発表されたが、さらに、その除外は一時的なものだとトランプ大統領は発言した。

 トランプ政権はNVIDIAの発表を受け、これは「トランプ効果だ」と公式ブログで語った。

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 ソフトバンクらによる5000億ドルの民間投資の発表米Appleによる5000億ドル投資の発表TSMCによる1000億ドル投資の発表も挙げ、「こうした産業を国内に取り込むことは、米国の労働者、米国経済、そして米国の国家安全保障にとって良いことだ。最高の成果はまだこれからだ」としている。

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