岡山県吉備中央町のふるさと納税で、返礼品としてお米を受け取る予定だった人たちが、理不尽にもみえる二択を迫られて憤っている。15kgのお米が届く予定だったが「米価高騰のため」に8kgに減るという。
2024年度のふるさと納税で吉備中央町は、一口1万1000円の寄附で同町産コシヒカリ15kgを返礼品として送る予定だった。利用者は一度に複数口の申し込みも可能で、24年9月下旬から25年8月の間で配送を希望する月を選ぶこともできた。利用者にとっては、お得で利便性の高い寄附先といえる。
しかし4月下旬、吉備中央町から【重要】と書かれた封筒が届く。内容は、昨今の米価高騰の影響で、ふるさと納税返礼品の返礼割合基準(返礼品の調達経費は寄附額の3割以下と地方税法で定めている)を満たせなくなってしまったというもの。このため利用者に対して、1)1口15kg→8kgに減量して発送するか、2)返金するの2択を求めた。
返金を選んだ場合、ふるさと納税のワンストップ特例制度などで寄附金税額控除を受けていると修正申告が必要になる。返還される寄附金の一部が追徴課税となり、追加納税の必要もある。利用者は5月12日までにいずれかを選んで封書で返答しなければならない。
この一方的な通達に利用者は反発。SNS上では「なぜ昨年の時点でお米を確保していなかったのか」「契約不履行には当たらないのか?」「計算して納税してるんだから、返金してもらいたいけどできないよ」など憤りの声が上がっている。
また直前にこれまで通り、お米が届いた人たちも存在していたという話も広まっていて、「自分より申込日が遅かった人がもう既に通常通り届いているのも納得いかない」「口コミみたら自分より後に申し込みしている人は既に貰ってたり、順番通りでもなかった模様でやばすぎる自治体」といった投稿も見受けられる。
なぜこのようなことが起きたのか。
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