NTTドコモとマネックス証券は6月18日から、オンライン証券「マネックス証券」のログイン時に必要な多要素認証の設定を、ドコモショップおよびドコモのコールセンターで支援するサービスを開始する。マネックス証券における多要素認証の必須化を受け、スマートフォンの操作に不慣れな利用者でも導入しやすくする。
ドコモは、店頭でスマートフォンや通信機器の設定・操作を支援する「あんしん店頭サポート」のサポート対象に、マネックス証券の認証設定を追加。月額990円の「定額プラン」や同550円の「定額ミニプラン」で対面サポートを提供する他、都度利用できる「1回プラン」(3300円)でも対応する。
さらに、電話やLINEなどでオペレーターが支援する「あんしん遠隔サポート」(月額440円)「ネットトータルサポート」(同550円)でも設定支援を受けられるようにする。
マネックス証券では、フィッシングメールやマルウェア、スパイウェアによる個人情報の窃取や不正ログインの報告が相次いでいるという。こうした被害を防ぐため、同社は5月30日からWebサイトやアプリへのログイン時に多要素認証を必須化した。
ネット証券口座への不正アクセスによる不正取引は、2025年に入ってから急増している。金融庁によると、1月から5月までに報告された不正アクセスの件数は1万422件、不正取引は5958件に上り、不正に売却された株式の総額は2772億円に達する。
NTTドコモは2023年10月、マネックス証券との資本業務提携を発表。以降、dカードによる投資信託の積み立てや、「d払い」と連携した資産形成といったサービスの提供、取引に応じた「dポイント」還元などの取り組みなど、連携を強化している。
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