シャープは6月17日、親会社の鴻海(ホンハイ)精密工業と連携して開発を進める電気自動車(EV)について、鴻海が2024年発表した「モデルA」をベースに一般家庭でも手が届く価格で発売する方針を明らかにした。今年中に新たなコンセプトカーを公開し、数年以内の市場投入を目指す。
シャープは24年9月、鴻海のプラットフォームを活用してEV事業に参入すると発表。「リビングルームの拡張空間」をテーマとした試作モデル「LDK+」を公開した。
自宅駐車場にあるEVを「もう一つの部屋」として活用する狙いで、全長約5mの試作モデルの車内後方には65型のディスプレーを搭載。後部座席を後ろ向きに回転させると、シアタールームやリモートワークスペースとして使える仕様となっている。
ベースとなるモデルAは全長4.3mとコンパクトだが、天井が高くゆとりある室内空間が特徴という。
シャープの種谷元隆最高技術責任者(CTO)は「LDK+の概念を実現しやすいことから(モデルAを)第1弾として選んだ」と説明した。家電との連携に加え、データセンターを介さずに即時にデータ処理できるエッジAIを搭載し、さまざまなシーンでの活用を想定する。ルームシェアのような利用も視野に入れているという。(桑島浩任)
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