カプコンは7月24日、ゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2025」で人気ゲームシリーズ「モンスターハンター」の歴史をひもとく、基調講演「『モンスターハンターシリーズ』 21年の継続と仕掛け」を行った。2007年から同シリーズを担当する辻本良三プロデューサーが登壇した。
2025年で誕生から21年がたつモンハンシリーズ。いまだ根強い人気を持つモンハンはいかにして誕生、成長していったのか。この記事では2015年以降から振り返る。
前編はこちら。
モンハンシリーズ11年目に当たる、2015年11月28日には「モンスターハンタークロス」(3DS)を発売。この作品は当初、他の部署で開発していたモンハンタイトルであったが、3DSで出すという方針に変わり、急きょ辻本プロデューサーが携わるチームで開発することになった。
その際、テーマをもう一度見直すこととに。シリーズ10周年を迎えたタイミングということもあり、1週間ほどかけ「お祭り感」をテーマに決めた。同作の特徴は従来はなかった、それぞれ異なる4種類の「狩猟スタイル」を提案したこと。プレイヤーの好きな武器種と技、狩猟スタイルを掛け合わせることで、これまでとは異なる遊びを提供している。
2016年には、モンハンシリーズの幅を広げるため初のRPG「モンスターハンターストーリーズ」(3DS)を10月8日に発売。モンハンシリーズの人気の要であるモンスターにスポットを当て、アクションゲームが苦手な人でも遊びやすいモンハンを開発した。
しかし、チームメンバーがなかなか決まらないなど、その開発は難航。同作の大黒健二ディレクターと辻本プロデューサーが出会えたことで、ストーリーズのリリースへと至ったという。辻本プロデューサーは「ゲーム開発において、人との出会い本当に重要なもの」と振り返り、構想からリリースまで8年かかったと裏話を明かした。
結果、ストーリーズは後に“2”も販売(2021年7月9日)するなど好評で、ストーリーズシリーズで累計販売本数は300万本以上を記録するなど、人気作となった。当初の狙い通り、ユーザーの中にはモンハン未経験の人も多く、ユーザー拡大にもつながった。
ストーリーズ発売後の2017年3月18日には、クロスの拡張版「モンスターハンターダブルクロス」(3DS)を発売。さらに2つのプレイスタイルを追加するなど、よりお祭り感を上乗せした同作では、当時最高となる累計販売本数500万本を記録した。
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