米Valveは8月19日、PCゲーム販売プラットフォーム「Steam」のレビュー機能を改修し、ゲームの総合的な評価を言語別でも表示するようにした。Steamのレビューを巡っては、SNSで「日本人は評価が辛口すぎる」といわれることも多く、ゲーマー間ではレビューの健全化を期待する声も聞かれる。
Steamのレビュー機能は、ゲームの購入者が「おすすめする」もしくは「おすすめしない」を選んでコメントとともに投稿できる仕組み。レビューは集計され、ストアページに「非常に好評」「賛否両論」「やや好評」「やや不評」など評価の傾向が表示される。評価が高いゲームは、人気作を紹介するコーナーに掲載される場合もある。
これまではさまざまな言語、国からのレビューを「総合評価」としてまとめて表示していた。今後はレビュー件数が計2000件以上かつ、少なくとも1つの言語で200件以上あるゲームについては、総合評価と、ユーザーが設定した第一言語のレビューを集計した「言語別の評価」を併記する。
Steamのレビューを巡っては、ローカライズや現地でのマーケティングなどが原因で、国や言語話者ごとに評価が大きく変わる場合があり、総合レビューが必ずしも参考にならない場合があった。Valveも仕様変更の背景について「特定のゲームでユーザーの体験に差が出る理由には、翻訳の問題、文化的なニュアンスの違い、ネットワーク接続の不良などさまざまな要因があり、これまでの総合レビュースコアでは捉えきれなかった」と説明している。
日本でも、日本人のレビューが厳しすぎるとする風潮があり、海外製ゲームの日本語対応を妨げているとする意見も散見される。SNSでは日本のゲーマーやゲーム開発者間で、今回の仕様変更を機に、レビューやそれを踏まえた購買行動の健全化を期待する声も出ている。
“生成AI活用”を明らかにし始めたゲーム企業たち セガ、コロプラ、カプコン……各社の現在地は
Steamのクレカ表現規制、圧力をかけた団体が経緯説明 「無視されたので決済業者に」
世界中で物議のクレカ表現規制にマンガ家も懸念、Steamの一件で急浮上した団体とは?
画像生成AI活用で賛否、ゲーム「神魔狩りのツクヨミ」は“成功”したのか──金子一馬氏&開発Pに手応えを聞いたCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR